シンダーガードは直球を増やすべき? MLB公式がデータをもとにさらなる進化のカギを分析
2019/03/04
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ニューヨーク・メッツの先発右腕ノア・シンダーガード投手が、直球を投じる割合を増やそうと試みている。公式サイト『MLB.com』は、シンダーガードの球質や細かなデータから、この変更が進化をもたらすのか、それとも失敗に終わるのかを分析している。3日(日本時間4日)、特集記事を発表して伝えた。
シンダーガードといえば、直球(4シーム)の速度。MLBのデータ解析システム”スタットキャスト”によると、シンダーガードの昨年の直球の平均球速は97.5マイル(約157キロ)と、先発投手の中ではトップクラス。また、コンタクトされた打球の発射速度、被ハードヒット率、被バレル率(本塁打に最適な打球の発射角度を許した割合)ランキングにおいて全て1位を獲得。最も長打を許しにくい球質の持ち主ということになる。
『MLB.com』によれば、昨年シンダーガードが最も多く投じたのはシンカーで全投球の32.8%。直球は20.7%に留まっていた。だが、”スタットキャスト”による予測では、被打率・被長打率・被wOBA(打者が1打席あたりにどれだけチームの得点増加に貢献したかを表す指標)のいずれにおいても、直球の方がシンカーよりも良い数字が算出されたのである。
以上の情報を踏まえると、シンダーガードはシンカーの割合を減らし、優秀な直球をさらに増やすことで成績向上が見込まれるように思える。だが、さらに深い分析を行うことで、興味深い事実が見えてきた。