メッツ、通算162勝のOBライター氏を招へい 投手の精神面サポート「将来に良い影響を」
2019/03/05
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バンワグネンGM「アルの試合への情熱は伝染する」
かつてニューヨーク・メッツなどで活躍し通算162勝を挙げたアル・ライター氏が、メッツのオペレーション・アドバイザーとして招聘された。米スポーツ専門サイト『ESPN』が4日(日本時間5日)、伝えている。
現在53歳のライター氏は、1987年にニューヨーク・ヤンキースでデビュー。その後、トロント・ブルージェイズ、フロリダ・マーリンズ(現マイアミ・マーリンズ)を経て1998年からメッツの一員となった。メッツでは移籍1年目にキャリア最多となる17勝をマークするなど2004までの7年間で計95勝65敗、防御率3.42を記録。1995年から続いていた2桁勝利をメッツ在籍期間も続け、10年連続2桁勝利という快挙も達成している。
そして、2006年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を最後に現役を引退。メジャー通算成績は162勝132敗で防御率3.80、2391回を投げて1974奪三振だった。ブルージェイズ(1993年)とマーリンズ(1997年)と両リーグで1度ずつワールドシリーズ制覇に貢献し、オールスターゲームにも2度選出されている(1996年、2000年)。
同サイトによれば、「球団が『ライター氏は投手の精神的準備に重点を置いて、スカウティングと選手の育成を焦点に当てていく』と発表した」という。
そして、ブロディ・バンワグネンGMはライター氏について「アルは球団史上最も記憶に残る投手の1人であり、彼を組織の中に向かい入れることを非常に嬉しく思っている」とコメント。続けて「アルの試合への情熱は伝染する。彼の独自の知識を選手、コーチ、そしてフロントに伝えることはすぐに我々に良い効果を生み出すだろう」と期待を寄せている。
ライター氏自身も古巣で仕事ができることに喜びを隠せないようで、「メッツという組織と再会することに興奮しているよ。メッツのために投げてきたことで十分幸運だったが、今回組織の将来に良い影響を与える機会を得ることができ、これ以上の感謝と興奮はない」と任された仕事に対してベストを尽くす意欲を語っている。
メッツはライター氏とともに、同球団に14年間在籍するなど通算90勝、424セーブを挙げたジョン・フランコ氏もオペレーション・アドバイザーとして組織に加えた。オフにはロビンソン・カノー内野手やエドウィン・ディアズ投手など積極的な戦力補強を行ってきたが、頼もしい球団OBをスタッフとして招聘したことで、さらにチーム力向上に期待がかかる。