ハーパーが親友トラウトをフィリーズに勧誘 13年契約を結んだスターが誓う“常勝軍団”への思い
2019/03/06
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ともに2012年に新人王、7年前から連絡取り合う仲
フィラデルフィア・フィリーズに入団したブライス・ハーパー外野手が、契約延長しなければ2020年のオフにフリーエージェント(FA)になるロサンゼルス・エンゼルスのマイク・トラウト外野手と連絡を取り、フィリーズ入りを促したことが分かった。米公式サイト『MLB.com』が5日(日本時間6日)、伝えている。
ハーパーは2日(同3日)にフィリーズと13年総額3億3000万ドル(約368億円)で正式契約。米プロスポーツ史上最も大きな契約を結び、オフのFA市場を最も賑わせた。そのハーパーをも上回る契約を結ぶであろうとされているのが、エンゼルスのスーパースターであるトラウトだ。
27歳にしてアメリカン・リーグ最優秀選手賞(MVP)を2度輝き、メジャー8年間で通算240本塁打、648打点、打率.307を記録しているトラウトだが、2014年に結んだ6年契約が切れる2020年オフに早くも注目が注がれている。
当時ワシントン・ナショナルズに所属していたハーパーとエンゼルスのトラウトは2011年にアリゾナ秋季リーグでともに戦って以来友達の仲で、2012年にはそれぞれアメリカン・リーグとナショナル・リーグの最優秀新人賞(新人王)を受賞。両リーグでスーパースターの道を着実に歩んでいる2人だが、同サイトによると、ハーパーがトラウトに対して連絡を取り2021年からともに外野を守るために誘いの言葉を掛けたという。
ハーパーはフィラデルフィアの地元ラジオ『94WIP』に出演し、「彼(トラウト)とたくさん話したよ」と報告。そして「彼とは7年間連絡を取り合っている。彼はフィリーズの成功を知って育っている。それに対しての見解と、どのように感じたかを聞くことができて良かった」と話し、フィラデルフィアのあるペンシルベニア州の隣に位置するニュージャージー州で生まれ育ったトラウトにとって、幼少期からフィリーズが身近な存在であり、それに対する思いを聞けたことに納得している様子だ。
なぜハーパーがこれほどまでフィリーズのためにトラウトを誘おうとしているのか。代理人であるスコット・ボラス氏はハーパーの熱意について以下のようにコメントしている。
「彼が13年もの長期契約でオプトアウト(契約破棄)を希望しなかったの理由の1つは、彼がフィラデルフィアで一緒に戦う選手を集めたかったからだ」
ハーパー自身もその点を繰り返しており、「この契約を結んだことで自分にできること、それは選手の獲得に向けて支援することだ。フィリーズに来たいと思っている人、あるいは考えている人、トラウトとも話をすることができる」と、フィリーズを強化するために有力選手の獲得へ向けて尽力することを誓っている。