あの有望株選手のメジャー昇格はいつか? マイナーリーグ公式サイトが月別予想を発表
2019/03/11
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春季キャンプも佳境に入り、野球ファンの興味の一つに「あの有望株選手はいつメジャー昇格するのか?」がある。
ある選手のメジャー昇格時期を決める要因はいくつかある。選手のマイナーでの成績は勿論だが、それ以外にもチームのシーズン方針(プレーオフを目指すのか、再建に取り組むのか)、主力選手のケガ、選手の特性、ポジションの空き状況、そして契約の問題が絡み、単純に実力がある選手から順にメジャーに昇格するわけではない。
マイナーリーグの公式サイト『MiLB.com』が今シーズンの昇格が予想される選手とその時期を月別で予想する記事を3月8日付で公開している。
■3月
最初に名前が挙がったのはニック・センゼル内野手(シンシナティ・レッズ)だ。レッズはビル・ハミルトンが抜けたことによってセンターのポジションが空いている。センゼルの打撃は既にメジャーレベルであるし、運動能力にも非常に優れているので、レッズは外野へのコンバートも視野に入れている。
■4月
昨年2Aと3A通算で.388と驚異的な打率を残したブラディミール・ゲレーロ・ジュニア内野手(トロント・ブルージェイズ)は議論の余地なく今季最も活躍が期待される有望株選手ではあるが、フリーエージェント(FA)取得を1年遅らせるために、メジャーに昇格するのは最短でも開幕の2週間後になると思われる。
同じ事情で、エロイ・ヒメネス外野手(シカゴ・ホワイトソックス)、ピーター・アロンゾ内野手(ニューヨーク・メッツ)のメジャー昇格も4月後半になると予想される。
■5月
サンディエゴ・パドレスと超大型契約を結んだマニー・マチャド(三塁手)に一緒に三遊間を守るのが楽しみだと名指しされて話題になったのが、フェルナンド・タティス・ジュニア(遊撃手)だ。パドレスはすぐにでもタティスをマチャドとのコンビで売り出したいところであるが、タティスは昨季3Aの試合中に折った左手親指の骨折から完全に回復したとは言えず、昇格時期はなお流動的だ。
他にこの時期に昇格が予想される選手として、フォレスト・ウィットリー投手(ヒューストン・アストロズ)、ミッチ・ケラー投手(ピッツバーグ・パイレーツ)の名前が挙がっている。両投手はともに先発ローテーション入りが予想されている。
『MiLB.com』は6月以降にもメジャー昇格が期待される何人かの選手の名前を挙げているが、その中に日系3世のケストン・ヒウラ内野手(ミルウォーキー・ブリュワーズ)が含まれている。
ヒウラは開幕ロースター入りすら予想されていたのだが、最近になってブリュワーズがマイク・ムスターカスと契約。そのことを受けて、ムスターカスが三塁を守り、トラビス・ショウが三塁から二塁に移ると見られ、チーム事情から二塁手であるヒウラのニーズが目減りした。
その為、ヒウラは開幕を3Aで迎えることが濃厚だと言う。あるいは7月までに他チームへトレードされることによってメジャー昇格があるかもしれないと『MiLB.com』は指摘している。
角谷剛