イチロー、現役引退を発表 MLB公式「野球をやめたがらない人に完璧な結末はあり得ない」
2019/03/22
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メジャー通算3089安打、5年後には米国野球殿堂の投票対象に
シアトル・マリナーズのイチロー外野手が21日(日本時間同日)、現役引退を正式発表した。米公式サイト『MLB.com』が伝えている。
イチローは、21日に東京ドームで行われたオークランド・アスレチックスとの「2019 MGM MLB Opening Series」第2戦で4打数無安打。そして7回の攻撃が終了し、8回の守備に一旦就いた後にスコット・サービス監督が交代を告げ、ファンのスタンディングオベーション包まれながらチームメイト1人1人と抱擁を交わしてベンチへ下がった。
マリナーズは延長12回の末に5-4で勝利。イチローを尊敬するディー・ゴードン内野手が決勝点を踏んで開幕2連勝を飾った。イチローはゲームセットと同時にベンチから飛び出して仲間と笑顔でハイタッチ。その後ベンチの奥に下がったものの、「イチローコール」が鳴り響く中で再びベンチから飛び出し、グラウンド内を1周してファンの声援に応えた。
同サイトは、イチローの現役引退を報じる記事の中で冒頭に「野球のプレーをやめたがらない人にとって、完璧な結末はあり得ない」と綴り、イチローがこれまで残してきた輝かしい成績を称えた。
イチロー(鈴木一朗)は愛工大名電高からドラフト4位で日本のオリックス・ブルーウェーブに入団し、3年目の1994年にシーズン210安打を記録するなど在籍9年間で通算951試合、1278安打、118本塁打、529打点をマーク。そして2001年にマリナーズに移籍して2004年にはメジャー史上最多となる262安打を放ち歴史に名を残した。そして3チームに所属し19年間で通算2653試合、3089安打、117本塁打、780打点、打率.311、その他にもシーズン200安打、ゴールドグラブ賞受賞、オールスターゲーム選出を10年連続で成し遂げている。
メジャーリーグで積み上げてきた安打は19年間で3089本。日米通算では4367本。プロ28年間、打って、走って、守って多くの感動を多くの人々に与え続けきたイチローだが、5年後には米国野球殿堂の投票対象者となる。これまでにも日本人初のメジャーリーガーである村上雅則氏や、1995年にメジャーの扉を開き現代の日本人メジャーリーガーの“パイオニア”となった野茂英雄氏でも成し得なかった日本人初の米国野球殿堂入りを果たすか、今後もファンにとっての楽しみが待っている。