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12年479億円、8年287億円、6年187億円…巨額の契約延長が相次ぐ理由とは? MLB契約事情に変革期到来

2019/03/27

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デビュー前に契約延長? これからのチーム作りのトレンドとは

 さらに先を行くのが、メジャーデビュー前の若手有望株との契約延長だ。シカゴ・ホワイトソックスは、超有望株のイーロイ・ヒメネス外野手と6年・4300万ドル(約47億5000万円)で契約を延長した。デビュー前の契約延長は、2014年のアストロズのジョン・シングルトン内野手、2017年のフィラデルフィア・フィリーズのスコット・キンガリー内野手に次いで史上3人目となった。
 
 選手としては、どんな形であれ6年間の年俸が保証されているため、安心感は大きなものだろう。期待通りの成績を残せない場合はチームにとっては痛手となるが、成功を収めれば、優秀な選手を破格で保有できることとなる、いわば賭けのような契約スタイルだ。しかし、超大物FA選手には年平均40億円程度の年俸が必要になることを考えれば、FAよりも安く、若い選手を獲得できるという点で効果的との見方もある。
 
 選手の若年化、レベルアップがともに進み、実績よりも現在の実力と将来性が評価される時代。データ分析が進み、印象よりも数字がモノを言う世界では、ベテランへの風当たりは強くなっていく一方かもしれない。
 
 チーム作りは、巨額を投じてFA選手を獲得することより、有望な選手をスカウトし、育成することがトレンドになりそうだ。芽が出ることに確信を持てる選手とはデビュー前に契約、育成が成功しつつあると感じる選手には早い段階での契約延長がこれからのセオリーになっていくかもしれない。契約事情の変革期は、もう始まっている。

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