ダルビッシュ有、大乱調7四球3失点「今は説明できない」 女房役が証言「かなり感情的に」
2019/03/31
Getty Images
初回から2イニング連続で3者連続四球
シカゴ・カブスのダルビッシュ有投手が30日(日本時間31日)、敵地グローブライフ・パークでの古巣テキサス・レンジャーズ戦で今季初登板したが、7四球と制球を大きく乱し3回途中3失点で降板した。
昨年右肘を手術し、移籍2年目にして今季が復活の掛かるシーズンとなるダルビッシュ。しかし、その初登板は敵地にも関わらず大勢集まったカブスファンを落胆させるものになった。
初回に3点の援護をもらってマウンドに登ったダルビッシュは、先頭からスライダーと速球で2者連続三振を奪ったが、直後に3者連続四球を与え満塁のピンチを招く。ここは無失点で切り抜けたものの、2回にも3者連続四球で無死満塁とすると、2死後にタイムリー安打を浴びて1失点を喫した。
味方打線が1点を追加し4-1とした3回は、先頭のノマー・マザーラ外野手に四球を与えると、1死後に6番のアズドゥルバル・カブレラ内野手に高めの90.4マイル(約145キロ)の速球を捉えられ、これが右翼スタンドに入る第1号2ラン本塁打となって4-3と1点差に詰め寄られた。
その後2死となってダルビッシュは無念の交代。この日は2回2/3、75球(ストライク38球)を投げて被安打2(本塁打1)、与四球は自己ワーストの7、奪三振4、失点3の成績に終わり、防御率は10.13となった。
カブスは6-5と1点リードの8回に4番手のカール・エドワーズJr.投手が痛恨の逆転3ラン本塁打を浴び6-8で敗戦。開幕2連勝はならなかった。
米公式サイト『MLB.com』によると、試合後ウィルソン・コントレラス捕手は制球難に陥ったダルビッシュについて「彼のボディーランゲージを見ると、かなり感情的になっていた。あの状況ではどの選手でも感情的になる可能性がある」とコメント。一方、当のダルビッシュは「どうしてこうなったのか、今は説明できない。明日(自身の投球の)ビデオを見るが、球自体は良かったし、マウンドも大丈夫だった。全ては自分自身の問題だ」と心情を語っている。
ダルビッシュのこの日の速球の最速は初回に計測した94.1マイル(約151キロ)だったが、3回までには平均90.6マイル(146キロ)まで低下。指に引っかかったように球が上ずったりするなど、相手打者からは簡単に見極められるシーンも多く、甘く入った球を捉えられて散々な投球となった。
まだ1試合を終えたばかりだが、入団時に6年1億2600万ドル(約144億円)という大型契約を結んでいることもあって期待を裏切る結果はこれ以上残したくない。次回登板でどれだけ修正できるか注目だ。