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驚愕の12試合で10ホーマー ナショナルズの怪童・ハーパー、覚醒の予感

ここ12試合で10本塁打と絶好調のブライス・ハーパー(ナショナルズ)。現在リーグ2冠王、未来の殿堂入り選手とも言われる未完の大器がついに覚醒の時を迎えようとしている。

2015/05/22

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選球眼を磨きキャリア街道を突き進む

 向かうところ敵なしの状態だったハーパーだが常に全力を尽くすプレースタイルゆえに過去2年間は故障に苦しみ合計で106試合を欠場。昨年は3年目にして初めてOPSが.800を下回りその将来の成功を危ぶむ声も出始めていた。そんな苦難の1年を越えての今年の大爆発。前出のストーレンは今年の活躍の理由の一つに選球眼をあげている。

“The main thing is all the walks [37 through 40 games]. He’s selective. And he makes mid-at-bat adjustments now, pitch-to-pitch adjustments ― that’s veteran stuff,” Storen said.
「主な理由は(40試合で37選んでいる)四球だ。ハーパーには選球眼がある。そして彼は打席の途中でアジャストすることができる、一球一球に対してアジャストしているんだ、老練な技だよ」とストーレンは語る。

 数字を見ても今季の選球眼の向上は明らかだ。過去3年間は9.6打席に1つの割合で選んでいた四球が、今季はほぼ倍近い4.7打席に1つのペース。打撃のクオリティを表すK/BBも2.05から1.11に向上している。今季の選球眼の向上はハーパー自身も意識してのもののようだ。

What category of production is he proudest of this year? “My walks and my runs,” he said. “I want to get on base for the guys behind me, like 100 RBI for Zim [Zimmerman, who is on a pace for 126].”
彼が今年最も自身を持っている項目はなんだろうか?「四球と得点だね」とハーパーは言う。「自分の後を打つ打者のために出塁したいんだ、ジムの100打点のようにね(ハーパーの後を打つライアン・ジマーマン、今季126打点ペース)」

 ナリーグではカブスのアディソン・ラッセルに次いで2番目に若い22歳ながら、既にここまでMLBで放った本塁打は70本。22歳までの本塁打数では既にハンク・アーロン(66本)を上回り、プホルス(71本)やミゲル・カブレラ(78本)も射程圏内。今季本塁打王に近い成績(37本)を残せば史上最高の打者と称されたテッド・ウィリアムスをも上回る。

 高校時代には「史上最高のベースボールプレイヤーになること」を目標にあげたハーパー。Hall of Fameに向けて輝かしいキャリアを歩む怪童から目が離せない。

出典:With patience and power, Bryce Harper has arrived by Thomas Boswell in The Washington Post on May.19 2015

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