レッズ、若手最有望株・センゼルがキャリア初HR 名手に一度は“超美技”で阻まれるも
2019/05/05
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メジャーの厚い“壁”を越えた!
シンシナティ・レッズの球団No.1プロスペクト(若手有望株)ニック・センゼル外野手が4日(日本時間5日)、本拠地グレートアメリカン・ボールパークでのサンフランシスコ・ジャイアンツ戦で記念すべき第1号本塁打を放った。
前日のメジャーデビュー戦で初安打を放ったセンゼル。実はその第1打席でセンターへの飛球を球界屈指の守備力を誇るケビン・ピラー外野手に好捕されていた。そしてこの日も攻守にわたる2人の“対決”がファンを熱狂させた。
この日、センゼルは「6番・中堅」で先発し、ピラーは「7番・中堅」で先発した。まず2回にピラーがセンゼルの守る中前への安打を放つと、センゼルは直後の攻撃で第1打席を迎え左飛に打ち取られる。
センゼルは続く3回に2死走者なしの場面で第2打席を迎え、フルカウントから91マイル(約146キロ)の速球を捉えると、センター方向への大飛球に。第1号本塁打となるかという打球だったが、ピラーがフェンスによじ登ってこれを捕球。現地のテレビ放送席も「アンビリーバブル!(信じられない!)」と絶叫するファインプレーとなった。
6-1とレッズのリードで迎えた5回、ピラーの第2打席は空振り三振。一方、直後のレッズの攻撃でセンゼルにいよいよ“その時”がやってくる。
2死走者なしから5番のデレク・ディートリック内野手が第8号ソロ本塁打を放って7-1。すると続くセンゼルもカウント0-1からの2球目、89マイル(約143キロ)の速球を弾き返すと、打球は右中間へ。飛球はぐんぐん伸びて今度こそフェンスを越える第1号ソロ本塁打となった。
球場に集まったレッズファンはこの記念すべき一発に大興奮。スタンディングオベーションで、ゆっくりホームに生還するセンゼルを見届けた。
センゼルは8回の第4打席で四球を選んで3打数1安打(1本塁打)1打点。一方のピラーはその後の2打席で三振に倒れて4打数1安打3三振という結果に終わった。ピラーにホームランキャッチをされたセンゼルだったが、打撃面ではセンゼルが“勝利”。期待の有望株がメジャーの壁を乗り越えた試合となった。
試合も9-2でレッズが快勝し、連敗を「2」でストップ。米スポーツ専門サイト『ESPN』によれば、センゼルは試合後「今日の打席にはとても満足している」と喜びのコメントを残し、23歳の若き大砲は今後の活躍を期待させた。