日系3世ヒウラ、鮮烈メジャーデビュー! マルチ安打でブリュワーズの連敗止める
2019/05/15
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自慢の打棒を遂にメジャーで披露
ミルウォーキー・ブリュワーズのケストン・ヒウラ内野手が14日(日本時間15日)、敵地シチズンズバンク・パークでのフィラデルフィア・フィリーズ戦でメジャーデビュー。メジャー初安打を含む2安打の活躍で勝利に貢献した。
2017年にブリュワーズからドラフト1位指名(全体9位)を受け、プロ入りしたヒウラ。マイナーでは巧みな打撃技術を大いに発揮し、今季も3Aで37試合に出場して打率.333、11本塁打、26打点、OPS(出塁率+長打率)1.106と圧巻の成績を残していた。
年齢も22歳とまだ若く、将来の主砲候補としても期待が高まるヒウラ。日系3世といった面でも注目されることが多い打者だが、遂にメジャーでその打棒を披露することとなった。
両親も球場に訪れて見守る中、ヒウラは「7番・二塁」で先発出場。フィリーズ先発はここまで4先発含む5登板で防御率1.50と好調なジャレッド・アイコフ投手だったが、ブリュワーズは2回にヤズマニ・グランダル捕手の3ラン本塁打で先制。3点リードの展開となり、ヒウラにメジャー初打席が回る。
走者無しの場面での初打席となったヒウラ。初球の大きく逸れたスライダーを見送ると、3球目のカーブもしっかり見極めてカウント2ボール1ストライク。打者優位なカウントに持ち込むが、直球と変化球を外角低めに集められ苦戦する。
そして勝負は7球目に。投じられた83.6マイル(約133キロ)のスライダーを捉えると、打球はアイコフを直撃する投手強襲の一打となった。跳ね返ったボールは三塁手に向かったが、勢いが死んでいたこともあって送球できず内野安打となり、これが記念すべきメジャー初安打となった。
第2打席は四球、第3打席は右ファウルフライに倒れたヒウラ。ブリュワーズは追加を挙げ、5-0で迎えた8回、無死一塁、二塁の場面でヒウラの第4打席目。最初の2球を選んで2ボールとなるが、その後追い込まれてしまう。走者を進めたいヒウラは、外角に入った87マイル(約139キロ)のスライダーを弾き返して左前打。この日2安打目を放ち、無死満塁と絶好の得点圏をつくる。
その後ベン・ギャメル外野手の安打でリードを6点にひろげたブリュワーズ。試合は6-1で勝利し、3連敗に終止符を打ってナショナル・リーグ中地区2位をキープした。
この日ヒウラは3打数2安打、1四球。メジャーデビュー戦にして、いきなりマルチ安打の活躍だった。
チームには同じく日本にルーツを持ち、今季も絶好調が続くクリスチャン・イェリッチ外野手がいる。打撃技術の高さなど共通点も少なくない2人の若き天才打者が、今後ともブリュワーズを率いることになりそうだ。