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「大谷を花巻東に連れてきたのは雄星なんです」。大谷翔平と菊池雄星が歩んだ道、佐々木監督の証言

菊池雄星投手のシアトル・マリナーズと、大谷翔平投手擁するロサンゼルス・エンゼルスが30日(日本時間31日)に対戦する。マリナーズは菊池が先発するため、大谷が出場すれば、メジャーリーグの舞台で初対決となる。

2019/05/30

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「僕にとって雄星さんは特別な存在なので」

 2016年9月28日は、菊池雄星と大谷が投手として投げ合った最後の日だった。この時、菊池は6回を5安打1失点に抑えたものの、大谷は菊池を上回る9回1安打無失点。この勝利で胴上げ投手となった大谷は、同年のMVPに輝いている。
 
 「プレッシャーの掛かるマウンドが成長する一番のポイントだと思っています。そして、相手の先発が(菊池)雄星さんというのも、僕的には特別な感覚でマウンドに立てるので、最高のシチュエーションで回って来たなという想いでマウンドに行きました。僕にとって雄星さんは特別な存在なので」
 
 試合後のインタビューで、大谷が感慨深く語ったものだった。
 
 そして、投手VS打者として、最後に対決したのは、2017年のリーグ開幕戦(3月31日)だった。この日は、3打数2安打1三振だったが、今にも鮮明に記憶に残っているのは3打席目のことだ。
 
 菊池が渾身の力を込めたストレートを大谷が強振し、痛烈な打球を右翼前にはじき返した。
 
 この時、菊池は笑っていたのだった。
 
 レベルの違う怪物を目の当たりにして、それでもどこか喜んでいるような、あまり見せたことのない表情だった。
 
 2019年5月31日、今度はメジャーでの対決が実現する。
 
 菊池はあの日から成長している。
 そして、大谷もまたしかり。
 
 どんな物語が生まれるのだろうか。
 
 
氏原英明

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