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カージナルスの名捕手モリーナ、右手故障で戦線離脱 来季引退予定…完全復活で晩年飾れるか

2019/06/01

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Getty Images



カージナルス一筋でメジャー16年間プレー

 セントルイス・カージナルスのヤディアー・モリーナ捕手が右手親指の故障で10日間の負傷者リスト(IL)入りすることが分かった。米公式サイト『MLB.com』が31日(日本時間6月1日)、伝えている。
 
 来季終了後の現役引退を公言しており、グラウンドに立つ時間も少なくなってきているモリーナ。史上最強の呼び声も高い守備と確実性のある打撃を武器にキャリアを積み重ね、既にレジェンドとしての存在感もある名捕手だが、今季は少し苦しんでいるようだ。
 
 メジャー16年目、36歳でシーズンを迎えたモリーナだが、10日間のIL入りが決定。同サイトによると右手親指の腱を痛めたことが原因だという。モリーナがIL入りするのはキャリアを通じて6回目の出来事で、復帰時期やどのような治療法になるのかはまだ判明していない。
 
 なお、IL入りするモリーナの代わりにマイナーからアンドリュー・キズナー捕手が昇格。キズナーは球団プロスペクトランキングNo.2の24歳で、モリーナの控え捕手だったマット・ウィータース捕手のバックアップ役を務めることになるようだ。
 
 IL入りとなってしまったモリーナだが、今季は成績も低迷していた。打撃成績は50試合に出場して打率.265、4本塁打、33打点とまずまずの成績だったが、出塁率が.294とやや低迷。昨季は.314だったこともあり、そこまで落ち込んだとは言えないが、両リーグを通じてワーストクラスの数字ではある。
 
 さらに自慢の守備にもやや陰りが見えている。今季は捕手として416回2/3をプレーしているが、DRS(守備防御点=平均的な野手が守った場合に比べ何失点減らしたか)はマイナス2点。昨季はマイナス1点で、シーズンを通してでは初めてプラスにならずに収束していた。最盛期はプラス10点以上の数値も頻繁に記録していただけに、ここ数年で徐々に衰えが見えてきているようだ。
 
 とはいえ、類まれなるリーダーシップと円熟味のあるリード、そして数々の大舞台を経験してきたモリーナがカージナルスの中心であることは確か。磨き上げてきた技術も節々に見受けられ、歴代でも屈指の実力を誇る捕手であることには変わりない。
 
 公言通り来季をもって現役引退となるならば、モリーナがカージナルスで世界一に輝くチャンスは今季を含めあと2回。現在はナショナル・リーグ中地区4位まで沈んでいるだけに、チームの大黒柱であるモリーナの活躍が鍵となる。モリーナが無事にILから戻って来られるかどうかが、カージナルスにとって最も重要なことになる。



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