エンゼルスの核弾頭、トミー・ラステラとは 昨季は代打安打記録、通算10本塁打から一転
2019/06/10
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ロサンゼルス・エンゼルスは9日(日本時間10日)、本拠地でシアトル・マリナーズと対戦。試合は、3-9で敗れたが、今季主に1番打者を務めるトミー・ラステラ内野手が15号ソロ本塁打を放つなど、気を吐いた。
2番マイク・トラウト、3番大谷翔平へとつなげるリードオフマンとして活躍しているラステラ。オールスターゲーム出場の有力候補として名が挙がるほど、今季の活躍はめざましいものとなっている。
ラステラは、右投左打、30歳の二塁手。2011年ドラフト8位でアトランタ・ブレーブスに入団し、14年に同球団でメジャーデビューを果たした。翌15年からはシカゴ・カブスでプレー。本職の二塁のほかに、三塁の守備にも就くようになった。2017年には、キャリアハイとなる打率.288、5本塁打、22打点をマーク。昨季は、球団記録を更新する24本の代打安打を記録し、自身最多となる123試合に出場した。
一方で、昨季は打球が上がらずゴロを量産。長打率もデビューした年に次いで低い.331で、本塁打も1本にとどまった。オフにトレードでエンゼルスへ移籍したが、内野は一塁プホルス、二塁フレッチャー、遊撃シモンズ、三塁コザートと埋まっており、開幕当初はユーティリティとして併用される位置づけだった。
しかし、三塁手コザートの大不振によりスタメン起用を増やし頭角を現すと、シモンズが左足首捻挫で戦列を離れたことで、1番打者に定着。この起用が奏功し、同日の試合終了時点で、61試合に出場し、規定打者の中でチームトップの打率.315、15本塁打、39打点、OPS.920の好成績を残すに至っている。
メジャー5年間で通算10本塁打だったラステラ。古巣カブスの本拠地リグリー・フィールドは両翼が広く、同球場で記録した本塁打は10本中2本のみ。カブスと比較すると両翼が短く、左打者有利の本拠地を持つエンゼルスに移籍したことは、ラステラにとって大きくプラスに働いただろう。移籍をきっかけにスター選手の仲間入りを果たそうとしているラステラは、トラウト、大谷と形成する超強力上位打線トリオの一角として、今後も注目が集まる。