好調・大谷翔平、最終課題は“打球の角度” 両リーグワースト10の数字、本調子はまだまだこれから
ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が、好調を維持している。現地6月10日(日本時間11日)~16日(同17日)にかけての一週間で、サイクル安打を含む打率.450、2本塁打、5打点と好成績を残した。メジャーのレベルにアジャストしてきた大谷に残された課題は、打球の角度にある。
2019/06/17
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プレーにダイナミックさ
大谷翔平選手(ロサンゼルス・エンゼルス)のこの1週間の成績は20打数9安打、打率.450、2本塁打、5打点、サイクルヒット達成や、前田健太投手(ロサンゼルス・ドジャース)からのホームランなど印象的な活躍ぶりだった。つい2週間ほど前のパフォーマンスを思えば、一気に調子が上がったように感じるが、何が変わったのだろうか。
サイクルヒットを達成した現地13日(日本時間14日)のタンパベイ・レイズ戦後に、大谷は状態が上がってきたことについて「日々この方がよいのかなと思って取り組んでいる。それのよかった悪かったの繰り返しだと思うし、それを継続してやっていく」「構えの段階もそうだが、微調整は下半身も上半身も常にやっている。1打席ごとに変えることもあるので、その中でよかった、悪かったを繰り返している感じ」と日々の試行錯誤の成果について言及している。
同様にボールの見極めの精度も上がってきた感がある。今季初の代打での出場となった現地10日(同11日)のドジャース戦では四球を選び、「途中出場の割によく見極めることができた」と述べ、その翌日には前田から放ったホームランについて「ほとんど際どいところも見られていたので、ホームランを打ったかどうかということよりも、そこはよかった」とボールの見極めについてポジティブなコメントが増えてきた。
また今週は今季初盗塁を含む2盗塁を決め、10日(同11日)の一戦では“神走塁”でホームインするなど、打撃だけでなく、プレー全体にダイナミックさも出てきた。オープン戦やマイナーでの実戦を経験することなく、メジャー復帰した大谷にとってこの約1カ月という時間は、日々の微調整を繰り返しながらメジャーレベルにアジャストさせていくための時間であったというところであろうか。