エンゼルス左腕スキャッグスが急死、事件性なし トラウトら同僚沈痛「言葉にできない」MLBと球団も声明
2019/07/02
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将来を期待された27歳。直前にはインスタ投稿
ロサンゼルス・エンゼルスの先発左腕タイラー・スキャッグス投手が1日(日本時間2日)、急逝したことを球団が発表した。27歳だった。これを受けて、この日予定されていた敵地でのテキサス・レンジャーズ戦は延期となった。
米公式サイト『MLB.com』によれば、スキャッグスは1日から始まるレンジャーズ戦に向けてテキサス州サウスレイクのホテルに宿泊していたが、午後2時18分にホテルの部屋から反応がなく、その後死亡が確認された。現地警察によると、今のところ事件性はないという。
エンゼルスは球団として「本日、テキサスでタイラー・スキャッグスが亡くなったことを報告することは非常に悲しい。タイラーはエンゼルスの大切な家族の一人であり、今後もそれは変わらない。我々の祈りは、この瞬間も彼の妻カルリ、そして彼の家族全員とともにある」と発表した。
また、MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏も声明を発表。「テキサスの悲劇に深く悲しんでいる。メジャーリーグでは、タイラー妻カルリ、その家族、友人、そしてエンゼルスのチームメイトや同僚たちに心からお悔やみを申し上げます。私たちはこの最も困難な期間を通して、タイラーのチームメイトや他の“ベースボール・ファミリー”のためにエンゼルスの組織を支援する」とした。
スキャッグスは、今季がメジャー7年目。カリフォルニア州のサンタモニカ高校を経て、2009年にエンゼルスのドラフト1巡目で指名され入団した。2012年にメジャーデビューを果たし、2014年に左肘靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)を経験しながら昨季までに通算21勝31敗。今季は7勝7敗、防御率4.29とキャリア最高のペースで勝ち星を積み重ね、特に最近3試合では2勝1敗、防御率1.62と好成績を残していた。
同サイトでは、スキャッグスのキャラクターについても紹介。スプリングトレーニングの時期からクラブハウスで音楽をかけるなど明るいキャラクターで愛想も良く、投手スタッフの中でリーダー的な存在だったという。前日には、球団が用意したカウボーイ衣装をチームメイトとともに着た姿を自身のインスタグラムで投稿し、その1つ前の投稿では大谷翔平選手と笑顔で2ショットを撮った写真を投稿していた。
エンゼルスのマイク・トラウト外野手は、仲間の訃報についてツイッターで「我々が今感じている深い悲しみを言葉で表現することはできない。私たちの祈りはカルリとその家族と一緒だ。彼を素晴らしいチームメイト、友人、そして永遠に私たちの心に残る人として思い出してください」と発信。また、正捕手のジョナサン・ルクロイ捕手も「RIP my friend.」と追悼の意をツイッターで発信している。
まだ27歳。これからのエンゼルスを背負って立つと期待されていた左腕の急死に、大きな悲しみが広がっている。