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「打撃は空手チョップ」青木宣親、開幕前から一転高評価 球宴選出も現実的に

トレーニング・キャンプもほぼ終わりに近づいた頃、サンフランシスコ・ジャイアンツのボーチー監督は今シーズン、エンジェル・パガンに代わって青木宣親を先頭打者として起用すると発表した。パガンは健康だし、これまでも十分リードオフマンとしての役を果たしてきただけあって、この発表に対しては批判の声も上がった。しかし、その指揮官の決断に青木はバットで応えている。

2015/05/31

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三振しない好打者

 さらに青木は三振が少ないのも評価が高い理由だ。今年は206打席で三振がたった14回、すなわち6.8%と低い。この率はクリーブランド・インディアンズのマイケル・ブラントリー(180打席で11三振、6.1%)についで大リーグ2番目の低さである。

 現在も72打席連続で三振していない。最後の三振は5月8日であった。3週間連続で、打席に入ると青木は何らかの形でバットにボールを当てているのである。
 当然、不調なときもあった。一時、青木の打率は.273まで落ちたが、その後復調し、打率も.326まで回復している。

 さらに予想をはるかに上回っているのが青木の守備力である。去年までの青木は、ボールが上がるとやや違った方向に走り落球してしまうなど、安定感のない外野手と見られていた。
 ところがサンフランシスコに来てからはレフトとして素晴らしい守備を見せている。俊足を生かしてスライディングキャッチ、ランニングキャッチ、ジャンピングキャッチなどで投手を助けているのである。

The fans have taken notice of Aoki’s great season as well. In the first wave of fan voting for the All-Star Game, Aoki was fourth among National League outfielders, behind only Bryce Harper (the NL’s leading vote-getter), Giancarlo Stanton, and Matt holliday. Aoki has never made an All-Star team here in the United States, and with Bochy manning the team, Aoki has a good shot to make his first if he keeps this up.
今シーズンの青木の活躍にはファンももちろん気づいており、オールスターの第1回中間発表ではナショナル・リーグの外野手としてブライス・ハーパー(ナリーグ首位)、ジアンカルロ・スタントン、マット・ホリデーに続いて第4位の投票を得ている。アメリカでまだオールスターに選ばれたことのない青木だが、今の調子を維持できれば、ボーチー監督率いるナリーグのオールスター選手に選ばれる可能性もかなり高いであろう。

 ジャイアンツの青木との契約は、オフシーズン中それほど大きな話題にもならなかった。だがチームの考えに沿ってベテラン選手を入手する賢明な契約であったことは確かだ。クラブハウスでも存在感があり、「次の打者へつなぐ」チームにとって完璧なベテラン選手である。

 サンフランシスコ湾岸地区において今や「アオキ」の名は知れ渡っており、情熱的ファンも多い。この調子でプレーし続ければ、ジャイアンツは2016年のオプションで必ず青木との契約を更新することになるであろう。

出典:”Nori Aoki, the Giants’ New Spark Plug”@goldengatesports.com by Sean Bialaszek on May 29, 2015

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