菊池雄星、苦手エンゼルス相手にまたも屈辱の降板 大谷翔平に1三振1四球…左打者への配球に課題【雄星リポート第20戦】
シアトル・マリナーズの菊池雄星投手が14日(日本時間15日)、敵地エンゼル・スタジアムでのロサンゼルス・エンゼルス戦に先発。4回まで1失点に抑えながら制球に苦しみ、5回途中、無死から2人の走者を出したところで降板した。試合はエンゼルスが逆転勝ち。菊池に勝敗はつかなかったが、悔しい登板となった。
2019/07/15
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過去3戦で計17失点。立ち上がりからナーバスな投球
屈辱の降板だったに違いない。
4回をコール・カルフーン外野手の本塁打のみの1安打。制球が安定しなかったとはいえ、5回に2人の走者を出したところで降板を命じられたのは、これまでのエンゼルス戦の成績が影響したことは間違いないだろう。
この日に臨むまで、菊池はエンゼルス戦に3試合登板。初対戦こそ勝利を挙げているものの、3試合トータルで17失点。前回の登板では4回途中9安打を浴びて7失点という散々な内容でメジャー移籍以降、最悪のピッチングだった。
とはいえ、この日の菊池のピッチングが過去3試合を想起させるものだったかというと、それほど悪いものではなかった。ストレートで押し込めていたし、特に3回裏に大谷翔平選手を完璧な空振り三振に斬り、4回裏を三者凡退に抑えていた。5回の途中降板は煮えきらないところもあっただろう。
立ち上がりからの菊池のピッチングは非常にナーバスなものだった。
過去の対エンゼルス戦の成績を気にしての慎重な投球に終始している印象だった。1回表はデビッド・フレッチャー内野手、マイク・トラウト外野手を抑えて順調に2死を取りながら、大谷を四球で歩かせると、続くジャスティン・アップトン外野手も四球。5番アルバート・プホルス内野手を抑えてことなきを得たが、球数がかさんでの投球になった。
2回には先頭のカルフーンにボール先行で入ると、真ん中に入ったカーブを捉えられて右翼スタンドへ一発を浴びた。1失点のみでこの回は切り抜けたが、1回に続いて球数は要してしまった。
それでも、チームが1回から3回まで毎回得点で2点リードしていたから、少しずつ投球を立て直していけるようなった。
3回裏、菊池は先頭のアンドレルトン・シモンズ内野手を右飛に抑えると、3番の大谷との2度目の対戦はストレートを主体に追い込んで、最後はアウトコースのスライダーで空振り三振。4番のアップトンも三振に切って取り、復調の兆しを見せた。
菊池は4回裏も快調に飛ばした。先頭のプホルスを投ゴロに抑え、カルフーンを左飛、ルイス・レンヒーフォ内野手を空振り三振に斬り2イニング連続で三者凡退に抑えたのだった。