前田健太とダルビッシュ有がリーグトップ3に入る“数字” サイ・ヤング賞腕を上回る「好投手の証」とは
2019/07/22
Getty Images
好調を維持し世界一に貢献できるか
ロサンゼルス・ドジャースの前田健太投手と、シカゴ・カブスのダルビッシュ有が、“ある部門”でナショナル・リーグ上位3位に入る好成績を残している。
ドジャースは21日(日本時間22日)、本拠地ドジャー・スタジアムでのマイアミ・マーリンズ戦で先発したウォーカー・ビューラー投手が7回無失点の内容で9勝目(1敗)を挙げた。この好投により、今季のウォーカーの被打率は.221となり、チームの勝ち頭11勝を挙げている柳賢振投手の.222を上回った。
しかしこの「.221」という数字は、実はチーム1位ではない。これをも上回るのが前田である。前田の今季7勝6敗、防御率3.71はいずれもビューラーや柳賢振に及ばないものの、被打率は驚異の.198と2割を切っている。
前田の被打率.198は、メジャーリーグ全体では3位(1位はジャスティン・バーランダー投手で.176、2位はルイス・カスティーヨ投手で.180)。ナ・リーグ全体で見ても2位に位置する数字だ。
前田といえば、フォーシームやチェンジアップ、スライダーを武器に制球が良い投手として評価されているが、同時に被安打の数も少ない。チームの先発ローテーション投手の被安打を比較すると、多い順から柳賢振(101本)、ビューラー(98本)、クレイトン・カーショウ(94本)、前田(75本)となっている。
イニング数こそ前田が最も少ないものの、試合数は前田が20試合で最も多い。17日(同18日)に降雨のため2回で降板し、中1日を置いてリリーフ登板したしたことによるものだが、イニング数や試合数を考慮に入れても前田の被安打数と被打率は目を見張るものがある。
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、19日(同20日)にリリーフし1回無失点と好投した前田を昨季と同様にセットアップに転換する可能性も匂わせている。しかし、被打率の低い前田を先発として起用するのか、それとも試合終盤イニングで起用するのか、これは頭を悩ませるものだろう。