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安打製造機・イチローは健在、5年ぶりに5月の月間打率3割越え【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、マイアミ・マーリンズで若手選手に見劣りしないプレーを見せているイチローの月間打率について考えてみた。

2015/06/03

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5月の好調はNPB時代から変わらず

 5月が終わった。MLBはちょうど50試合前後を消化したところだ。そろそろ各リーグ、各地区では今シーズンの形成が見え始めた。

 イチローが今季から所属するマイアミ・マーリンズは若手選手が充実している上に大型補強も行ったことで下馬評は高かったが、現在東地区5位。レドモンド監督は解任され、チームは早くも再建モードの様相だ。
 監督交代とともにイチローの起用機会は減少し、欠場する試合も出てきた。
 しかし、5月の成績を見れば、まだまだ健在だ。

 特に過去のデータを見ると、「5月」はイチローが強烈に輝き出す月なのだ。
 これまでのイチローの4月、5月の成績を振り返ってみよう。イチローがレギュラーに定着した1994年(3年目)以降の4、5月の成績と最終の打率。成績の赤字は4割。
 まずはNPBの7年間からだ。

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 1994年、イチローと選手登録を変更。この年に就任した仰木彬監督によって、開幕当初は2番中堅だったイチローは、4月打率.346と結果を出した。その後打順は1番に落ち着き、5月はさらに打棒が爆発し、.412と大活躍。最終的には210安打という驚異的なNPB記録を残して、首位打者に輝いた。
 NPB時代のイチローは、5月に打率4割を3回記録している。5月に一気に打率を上げて、バットマンレースのトップに躍り出るのが恒例になっていたのだ。

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