ドジャース、前田健太が先発ローテ落ち危機 指揮官が“苦言”「大切なのは今」代役候補があす先発
2019/07/30
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「遅かれ早かれゲームのリズムを乱すことになる」
ロサンゼルス・ドジャースの前田健太投手が29日(日本時間30日)、敵地クアーズ・フィールドでのコロラド・ロッキーズ戦で5回途中6失点で8敗目を喫した。あす30日には新たなローテ候補と目される左腕フリオ・ウリアス投手が先発することが決まり、前田にとっては厳しい立ち場となった。
前田はロッキーズ戦で2回に先制を許すと、0-1で迎えた5回にアウトを1つも取れないまま4安打2四球と大崩れ。4回0/3、92球を投げて被安打7、与四球2、奪三振5、失点6(自責点5)の内容で防御率4.07として、チームも1-9で完敗し、前田は今季8敗目(7勝)を喫した。
ドジャースは2連敗となったものの、未だにナショナル・リーグ西地区首位を独走中。同2位サンフランシスコ・ジャイアンツに14.0ゲーム差をつけているが、デーブ・ロバーツ監督は厳しい姿勢を見せている。
米公式サイト『MLB.com』によれば、同監督は「我々はより良くなっていかなければならない。長期的には心配していないが、大切なのは“今”だ。投手の球数が増えれば、短いイニングしか投げることができない。それは遅かれ早かれゲームのリズムを乱すことになる」とコメントした。
あすは、8月12日(同13日)に23歳を迎える左腕のウリアスが先発登板する。ウリアスは昨季レギュラーシーズン終盤3試合に登板、ポストシーズンにも7試合登板しワールドシリーズ進出に貢献。これらはいずれもリリーフでの登板だったが、2017年までは先発を務めていた。
先発としてルーキー年の2016年に4勝2敗と結果を残した左腕は、2017年は5試合で0勝2敗だったものの、指揮官はリリーフの能力とともに先発の能力も高く評価。今季開幕前には「彼は多才だ。そして個人としても成長した部分がある」としている。
今季は23登板(5先発)で4勝2敗、防御率2.34のウリアスがあす好投し、ロバーツ監督の信頼を勝ち取れば、6月~7月にかけて勝ち星を挙げられていない前田の立場は危うくなる。前田に代わってウリアスが先発ローテーションに入る可能性もあり得るだろう。
そうなれば、前田は昨季同様にリリーフに回り、進出が確実視されるポストシーズンもブルペン待機となる可能性が大。地区7連覇、3年連続ワールドシリーズ進出と31年ぶりの世界一へ向けて、前田が大きな岐路に立たされている。