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来るとわかっていても打てない。驚異的な奪三振率を誇るジョシュ・ヘイダーのストレートの謎

2019/07/31

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他の追随を許さない奪三振能力

 MLBはレギュラーシーズンが3分の2を過ぎ、7月31日にはトレードの期限を迎える。ポストシーズン進出を巡るチームの順位争いは勿論のこと、個人タイトルの行方にも注目が集まり始める時期でもある。
 
 打撃部門ではクリスチャン・イェリッチが現在ホームラン数と打率でナ・リーグのトップを走り、2年連続の首位打者と最優秀選手(MVP)、さらには2012年のミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガーズ)以来となる三冠王の期待をファンに抱かせている。
 
 そのイェリッチが所属するミルウォーキー・ブリュワーズのシーズンを盛り上げているもう一人の主役がクローザーのジョシュ・ヘイダーだ。ヘイダーはここまで23セーブ。トップのカービー・イェーツ(サンディエゴ・パドレス)の31セーブからは大きく差をつけられ、ナ・リーグで4位タイ、MLB全体では6位タイと、セーブ数ではさほど注目される順位ではない。防御率も2.13で、けっして悪くはないが、クローザーとしては特別な数字ではない。
 
 ところが、ヘイダーには他の追随を許さない驚異的なスタッツがある。ここまで50回2/3を投げて、奪三振数は95個。9イニング換算平均の奪三振数は16.88個、三振率が50.8%、と恐るべき数字が続く。どちらも20イニング以上を投げた投手の中では断トツだ。ヘイダーが打者2人と相対すると、その約半分は三振で終わるのだ。

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