アストロズ、史上14度目の継投ノーヒッター “借金11”の男が新天地でガラリ6回0封「貢献できた」
2019/08/04
Getty Images
今季ブルージェイズで3勝14敗も…心機一転
ヒューストン・アストロズが3日(日本時間4日)、本拠地ミニッツメイド・パークでのシアトル・マリナーズ戦で継投でのノーヒット・ノーランを達成した。
アストロズはこの日、7月31日(同8月1日)にトロント・ブルージェイズとのトレードで獲得した右腕アーロン・サンチェスが先発。サンチェスは今季ブルージェイズで3勝14敗、防御率6.07と苦しんでいたが、新天地アストロズでの初戦で別人のような投球を見せた。
サンチェスは初回、2死から死球を与えるも後続を打ち取り無失点。すると直後にマイケル・ブラントリー外野手の先制適時打などで3点の援護を得る。先にリードをもらった右腕は、その後も前半5回までに3度の3者凡退を記録するなどマリナーズ打線を封じ込めた。
6回は1死から四球と盗塁でこの日初めて得点圏に走者を置いたサンチェスだったが、ここも後続を2者連続で打ち取って6回を投げ切り無安打無失点。92球を投げたことでマウンドをリリーフ陣に託した。
一方、突き離したいアストロズ打線は、5回にホセ・アルトゥーベ内野手の第18号ソロ本塁打で1点を追加すると、6回にはマリナーズ2番手のマット・ウィスラー投手からブラントリー外野手が再び2点適時二塁打を放ち6-0として主導権を握った。
無安打に抑えた先発・サンチェスの後を受けたリリーフ陣もこの日は発奮。2番手のウィル・ハリス投手が7回の1イニングを無安打無失点とすると、8回はサンチェスとともにブルージェイズからトレードで加入したジョー・ビアジーニ投手も無安打無失点で繋いで快挙まであとアウト3つとした。
そして9-0として迎えた9回は、今季43試合目の登板となったクリス・デベンスキー投手が2番から始まるマリナーズ打線を難なく3者凡退に封じ試合終了。アストロズは、7月12日(同13日)にロサンゼルス・エンゼルスが達成して以来史上14度目となる継投でのノーヒット・ノーランを達成し完勝した。
米公式サイト『MLB.com』によれば、球団フランチャイズ史上12度目のノーヒッター達成に先発のサンチェスは試合後「新たにチーム加わるのは難しさがあるが、貢献できてすごく気分が良いよ」とコメント。また、アストロズのA.J.ヒンチ監督も「クリーンなディフェンスができた。大きなリードを持った中で、投手陣は非常に良く投げてくれた」気を抜くことなく無安打で繋げた4投手を絶賛した。
アストロズはこの勝利で3連勝として今季72勝40敗。貯金を「32」に増やした。トレードによってアリゾナ・ダイヤモンドバックスから通算197勝のザック・グレインキー投手を獲得したことがクローズアップされたが、同時に獲得したサンチェスも新たなチームで大きな戦力として活躍していきそうだ。