中5日復帰2戦目は今後への試金石に MLB最強の二人と対峙する田中将大
ヤンキース・田中将大の次回登板は、9日(日本時間10日)の本拠地ヤンキースタジアムでのナショナルズ戦に決まった。復帰2戦目、田中にとって重要な登板となる。
2015/06/09
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中5日での登板の意図
ヤンキース・田中将大の次回登板は、9日(日本時間10日)の本拠地ヤンキースタジアムでのナショナルズ戦に決まった。今後の田中を占う上で、この上ない条件が整った。
右手首の腱鞘炎と、右前腕部の張りで約1カ月DL入りした田中は、3日のマリナーズ戦で復帰。7回3安打1失点と十分すぎる内容で3勝目を挙げ、戦列復帰を白星で飾った。ジョー・ジラルディ監督らヤンキース首脳陣は、口をそろえて復帰戦の内容を賞賛し、胸をなで下ろした。辛辣だったニューヨーク・メディアも、一様に手の平返しをみせて賛辞を並べた。
そして、復帰2戦目である。
当初は中6日で10日のナショナルズ戦先発が有力視されていた。病み上がりの右腕の状態を考慮しても、それが現実的と考えられていた。しかし、マリナーズ戦の内容に手応えを得たヤンキース首脳陣は、2戦目を1日前倒した。
これは、田中不在の間、エースとしてフル回転したマイケル・ピネダの登板を一度飛ばすため、という側面が強い。すでに70回1/3を投げているピネダは、このままいくと年間220回以上を投げる計算。昨年、右広背筋痛で長期離脱するなど、右肩に不安を抱えるピネダの状態を整えるための狙いがある。
同時に、田中の状態への不安が和らいできているからでもある。1日分、登板間のリカバリー期間は短くなるが、それで十分やっていけると首脳陣がGOサインを出した。ブライアン・キャッシュマンGMは「田中には今後もローテーションを守り、健康的でいてほしい。健康的でさえいれば、相手を圧倒する投球ができる」とした。