「ワイルドだね」カブス左腕、あわや頭部死球の“魔球カーブ”で三振奪取 上半身屈めた打者は唖然
2019/09/03
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指揮官「コマンドに自信持っている」。ファンも絶賛
シカゴ・カブスのブラッド・ウィック投手が2日(日本時間3日)、本拠地リグレー・フィールドでのシアトル・マリナーズ戦の4点リードの9回に登板。そのマウンドで投げた「カーブ」が大きな話題となっている。
カブスは、1点を追う7回にアンソニー・リゾー内野手、カイル・シュワーバー外野手の適時打などで一挙5得点し5-1と逆転に成功。そのまま迎えた9回の守りで4番手としてウィックが登板した。
左腕のウィックが先頭打者のカイル・シーガー内野手に対して、カウント2-2からの5球目に投げたのは74.1マイル(約119キロ)のナックルカーブ。
その軌道は最初は左打者シーガーの方向に向かって放たれ、直後に急激にブレーキ。シーガーは咄嗟に避けようと上半身をかがめたが、球はストライクゾーンを通ってビクター・カラティーニ捕手のミットに吸い込まれた。
ど真ん中に決まったナックルカーブの判定は、当然のように「ストライク」。シーガーを見逃し三振に仕留めて見せた。その瞬間、本拠地のファンは大歓声。地元放送局『WGNスポーツ』の実況席では「ワイルドだね」と声が上がり、シーガーも唖然としながら審判の顔を向いたが、すぐにダグアウトに引き下がっていった。
ウィッグは続くトム・マーフィー捕手を二飛に打ち取ると、最後は代打のライアン・コート内野手から94.7マイル(約152キロ)のフォーシームで空振り三振を奪って試合終了。カブスは連敗を「2」でストップさせた。
米公式サイト『MLB.com』によると、カブスのジョー・マッドン監督は試合後「B-ウィックは本当に素晴らしかった。カーブのコマンドと速球のコマンド、そこに非常に自信を持っている。本当に興味深いよ」絶賛した。
あわやビーンボールになるかという球がストライク。漫画のような変化球は、同投球の映像が投稿されたカブス公式ツイッターでも話題に。ファンからは「美しい」「スイート・ピッチ」「非現実的」などと声が上がった。
ウィックは今季がメジャー2年目の27歳。シーズン途中でサンディエゴ・パドレスからトレードで加入し、この日がカブスでの2試合目だった。2チームで今季ここまで32試合に登板し0勝1敗、防御率6.23ながら、カブスでは未だ無失点だ。
ナックルカーブといえば、最近でもダルビッシュ有投手が新球として使用し話題を呼んだが、このウィックもポストシーズン進出へ向けた大事なリリーバーとして“魔球”とともに存在感を発揮することが期待される。