ダルビッシュ有、登板スキップ後の試合で5回0封も報われず カブスは同地区対決サヨナラ負けで暗雲
2019/09/08
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中盤いきなりピンチも冷静さ失わず。しかし交代後に悪夢が…
中盤に入った4回、ダルビッシュは先頭のイェリッチにフルカウントから90.7マイル(約146キロ)のカットボールを弾き返され右前安打を許す。それでも、後続を二直、遊ゴロ、右飛と3者連続で打ち取って無失点。鋭いカットボールと緩いカーブを駆使して翻弄した。
0-0の均衡が破れたのは5回。カブスはそれまで苦戦していたゴンザレスに対して、1死から7番のアディソン・ラッセル内野手が初球のチェンジアップを捉えると、打球は中堅バックスクリーンのフェンスギリギリに飛び込む第9号ソロ本塁打に。1-0とカブスがついに先制に成功した。
ようやく援護をもらったダルビッシュは、直後の守りで先頭のスパンジェンバーグをカットボールで、アルシアをフォーシームで空振り三振に仕留めて簡単に2アウト。直後にタイムを取ってコーチがマウンドへ向かったがそのまま続投し、最後は代打のデビッド・フレイタス捕手を95.8マイル(約154キロ)のフォーシームで一邪飛に打ち取って3アウトとし、勝ち投手の権利を得た。
ダルビッシュは5回までを投げ終えて72球としていたが、6回のマウンドには上がらず。この日は5回72球(ストライク48球)を投げて被安打3、与四球1、奪三振7、無失点の内容で防御率4.12としてリリーフ陣に託した。
しかし、そのリリーフ陣が誤算だった。6回に2番手のカイル・ライアン投手が2死からイェリッチに四球を与え盗塁を決められると、続くギャメルに右前適時打を浴びて1-1の同点に。この時点でダルビッシュの6勝目の権利が消滅した。
7回はカブス打線がブリュワーズの2番手フレディ・ペラルタ投手の前に3者連続三振と嫌な流れとなる。それでも、8回に3番手のジュニア・ゲラ投手から無死満塁の絶好機を作ると、1死後にアンソニー・リゾー内野手が4番手のジョシュ・ヘイダー投手から押し出し四球を選び2-1と勝ち越した。
終盤に入って貴重な得点が入り勝利へ大きく近づいたと思われたが、カブスの投手陣が踏ん張り切れない。8回から登板した4番手のデビッド・フェルプス投手が先頭のグランダルにソロ本塁打を浴び2-2とすぐさま追い付かれると、続く9回にブランドン・キンズラー投手が2死一塁からイェリッチに打たれた打球は左翼手の左を抜けるサヨナラ適時二塁打に。劇的結末でカブスは2-3で敗れた。
この日、地区首位のセントルイス・カージナルスが勝利したため、敗れたカブスとの差は3.5ゲームに広がり、なおかつカブスとブリュワーズの差は3.0ゲームに縮まった。好調のダルビッシュが登板しながら勝ちを拾えなかったカブス。シーズン終盤にきて同地区対決に敗れる痛い結果となってしまった。