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エンゼルス・大谷翔平、試行錯誤が結実した連日の快音「プロセスに満足」 打点にも表れる鍛錬の日々

2019/09/08

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15戦ぶり17号含む3安打5打点。昨季にあと「1」と迫る60打点目

 ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が7日(日本時間8日)、敵地ギャランティード・レイト・フィールドでのシカゴ・ホワイトソックス戦に「4番・指名打者(DH)」で先発出場し、17号3ランを含む3安打5打点と大活躍した。
 
 前日に2本の長打でマルチ安打をマークした大谷が、先発試合では今季初の4番に座ったこの日の一戦で快打を連発した。
 
 まずは初回、1死一、二塁といきなりチャンスの場面で第1打席を迎えると、ホワイトソックス先発の右腕ダイラン・コービー投手に対して内角85.5マイル(約138キロ)のカーブを捉え、左翼線への2点適時二塁打。前日の長打2本によるマルチ安打に引き続き、この日も長打でチームに先制点をもたらした。
 
 さらに勢いに乗る大谷のバットは続く第2打席で火を噴く。2-2と同点で迎えた3回、再び無死一、三塁のチャンスで打席に立つと、今度は高めの96.2マイル(約155キロ)のフォーシームを弾き返し、高く上がった打球はそのまま左翼スタンド中段に飛び込む第17号3ラン本塁打となった。
 
 打球角度33度、滞空時間5.6秒という大アーチとなった大谷の本塁打。待望の一発は8月18日(同19日)以来15試合ぶりで、この時点で早くもこの日5打点目。メジャー自身最多の打点をマークしてエンゼルスが5-2と勝ち越し、さらにこの回2点を加えて7-2と序盤で主導権を握る形となった。
 
 大谷は続く4回に第3打席を迎え、今度は2番手のカーソン・フルマー投手の83.1マイル(約134キロ)のカーブを右前へ。さらに直後に今季12個目の盗塁を決めて走攻ともに躍動感を見せた。
 
 エンゼルスは8-4とリードした7回に3ラン本塁打を浴びて1点差に詰め寄られたものの、最後はクローザーのハンセル・ロブレス投手が9回を無失点に抑えて試合終了。8-7で逃げ切って2連勝とした。大谷はこの試合5打数3安打5打点、1盗塁1得点で打率.293。三塁打が出れば今季2度目のサイクル安打だったが、第4打席以降は投直と空振り三振に打ち取られ快挙達成はならなかった。
 
 米公式サイト『MLB.com』によると、日本人選手による1試合5打点は最多タイで、2012年8月10日(同11日)にイチロー氏(当時ニューヨーク・ヤンキース)が記録して以来7年ぶり。大谷は試合後「結果だけでなく、そのプロセスと打席での感覚にも満足している」と通訳を通じてコメント。「(サイクル安打がかかった)三塁打については考えていなかった。最近の打席の内容では、そのこと(サイクル安打)は考えることができない」と最近の不振を受け入れながら冷静な言葉を残している。
 
 一方、エンゼルスのブラッド・オースマス監督は「最近、彼は苦労していた。スイングの構造をクリーンにしようとし、それが功を奏しているようだ」と、大谷の苦悩しながらも試行錯誤を繰り返す姿勢と結果を評価した。さらに「我々もその恩恵を受けているよ」とここ2戦でチームの勝利に繋がっていることを喜んでいる。
 
 大谷はこの日の試合を終えて今季60打点。昨季の61打点まで、あと「1」とした。試合数が昨季より2試合少ない中で三振数が103個と昨季の102個を上回ってしまったが、指揮官の言う「試行錯誤」が2年目の大谷に課せられた“試練”だとすれば、「二刀流」解禁が予想される来季以降への期待も大きく膨らんでいく。



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