レイズの二刀流マッケイ、やっと生まれた初安打「信じられない」 先発での投打躍動に期待高まる
2019/09/17
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エンゼルス戦の試合前に打撃練習指示され歓喜
タンパベイ・レイズの二刀流選手ブレンダン・マッケイが15日(日本時間16日)、敵地で行われたロサンゼルス・エンゼルス戦に代打で登場し、メジャー初安打を放った。
マッケイは6月29日(同30日)にメジャー初昇格を果たし、同日のテキサス・レンジャーズ戦で先発投手として登板。6回を投げて被安打1、無失点の衝撃的なデビューを飾った。
だが、打者としてのフル出場は1試合のみ。その時は4打数無安打に終わっている。その後もメジャーでは2回打席に立ったが、ここまで安打が出ていなかった。3Aとの間を降格・再昇格している間、特にシーズン前半は3Aで指名打者として出場することもあったが、ここ最近は先発投手のみとしての出場に限られていた。
しかしこの15日、レイズが1-6でリードされていた8回1死一塁の場面で代打に起用されたマッケイは、エンゼルス4番手のタイ・バットリー投手から見事な流し打ちで左前安打を放った。
メジャー初安打を放ったマッケイは、続くオースティン・メドウズ外野手の第31号3ラン本塁打で生還し初の得点もマーク。試合はレイズが追い上げ届かず4-6で惜敗している。
レイズのケビン・キャッシュ監督にとっては大差で負けていてプレッシャーが少ない場面でマッケイを打席に立たせ、生きたボールを見せておくことが主な目的であったが、マッケイは指揮官の目論見以上の結果を見せた。
この日でエンゼルスとの3連戦を終えたレイズは、西海岸に留まり17~18日(同18~19日)にロサンゼルス・ドジャーズとの2連戦を控えている。
マッケイはその2戦目で先発登板が予想されていて、ナショナル・リーグとの交流戦であるため、マッケイには打席に立つチャンスも回ってくる。キャッシュ監督がマッケイを打席に立たせたのはその用意であるとも見られる。
マッケイはエンゼルスとの試合前にバッティング練習をするようにと監督に言われ、喜んでいたという。
そして生まれた初安打には、「とても嬉しかったよ。もう1カ月くらい打席に立っていなかったからね。また打席に戻ってきて、もう一度打者としての感覚を取り戻すことができた。それだけではなく、安打も打てたのは信じられない」と語った。
レイズは現在、アメリカン・リーグのワイルドカード枠争いでオークランド・アスレチックス、クリーブランド・インディアンスと三つ巴の厳しい戦いを続けている。
チームが6年振りのポストシーズン進出を目指す中、マッケイには先発ローテーションを守るという役割への期待が、打者としてのそれよりはるかに大きい。だが、マッケイ自身もレイズも、来季以降に二刀流選手となるプランを諦めたわけではない。
今回のエンゼルスとのシリーズでは、二刀流の先駆者である大谷翔平選手が右肘のリハビリに加えて膝の手術によって欠場していたのは残念であるが、来季には彼ら2人の二刀流選手が直接対決する場面が実現することを期待したい。