MLBの三振数が12年連続で歴代最多更新 本塁打数激増の反動か。200奪三振の投手も最多
2019/09/25
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2008年から続く怪記録、100三振以上の打者は150人超
メジャーリーグは24日(日本時間25日)、シーズン通算三振数が4万1208個に達し、12年連続で三振数を更新した。米スポーツ専門サイト『ESPN』が伝えている。
タンパベイ・レイズのウィリー・アダメズ内野手が、24日に本拠地で行われたニューヨーク・ヤンキース戦の5回にスティーブン・タープリー投手に空振り三振。これが今季メジャーリーグで記録された4万1208個目の三振となり、2018年に記録された三振数を更新し歴代最多となった。
同サイトによると、三振数の記録が更新されたのは2008年以来12年連続。それ以前の最多記録は2001年の3万2404だった。なお、1996年には2万9937個となっていたが、翌年の1997年に初めて3万個を突破したという。
今季はシーズン本塁打数が歴代最多を更新。24日までに6550本の本塁打が生まれており、2017年の6105本を大きく上回っていた。しかし、ほぼ同時期に三振数も歴代最多となり、「フライボール革命」と名付けられたデータに基づく戦略が、今回は三振という形で表れることとなった。
今季はロナルド・アクーニャJr.外野手(アトランタ・ブレーブス)の188三振を筆頭に、すでに100三振以上を喫している選手が153人。2018年の記録に並んだ。さらに投手側から見れば、ゲリット・コール投手(ヒューストン・アストロズ)の316奪三振を筆頭に、200奪三振以上を記録しているのが22人。これは近代野球の1900年以降では最も多い人数だ。
いわゆる“飛ぶボール”が原因となり本塁打数が激増しているという声が多くある中で、それに伴って三振数も年々増加傾向にあるメジャーリーグ。大きな弧を描く一発には魅力があり、剛速球やキレのある変化球による奪三振のシーンも野球を盛り上げるプレーの1つとも言えるが、一方で「大味」とも捉えられかねない野球のスタイルは、今後どのような発展を迎えるのだろうか。