退団確実の『キング』ヘルナンデス、本拠地登板で涙 マリナーズの大エースがキャリアに一区切り
2019/09/27
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シアトル・マリナーズは26日(日本時間27日)、本拠地でオークランド・アスレチックスと対戦。今季限りでの退団が確実となっているフェリックス・ヘルナンデス投手が先発し、本拠地のファンに涙ながらの別れを告げた。試合は1‐3でマリナーズが敗れた。
試合は初回、2回とヘルナンデスが失点。しかし、その後を無失点に抑え、6回1死まで3失点でマウンドを降りた。
試合の結果以上に注目を集めたのは『キング』の異名を持つ右腕の姿だ。19歳でメジャーデビューすると、初年度から防御率2.47をマークするなど鮮烈な活躍。2年目に12勝をあげ、エースとしての立場を確立した。4年目こそ9勝に終わったものの、その後は2016年まで8年連続の二桁勝利をあげ、チームを支え続けた。
若くして腕を振り続けた代償は、無情にも如実に現れた。2017年に16試合の登板に終わると、昨季はローテーションを守ったものの防御率5.55とキャリアワーストの数字。今季は、15試合に登板し、1勝7敗と苦しんでいた。
最後の登板を見届けようと、シアトルのファンは、キングの一挙手一投足に大注目。ファンが掲げる『K』のボードは、三振とキングの『K』をかかけており、王冠の付いたデザインだった。ヘルナンデスは三振を奪ったシーンで客席を指さしてアピール。スコット・サーバイス監督にマウンド上で交代を告げられると少し涙を流しながら降板した。
今季が7年契約の最終年で、33歳の若さながら退団は確実。他球団がオファーをする可能性も高いとは言い切れず、200勝は通過点とも言われた右腕は大きなキャリアの分岐点に立っている。