ダルビッシュ有、「カブスは完璧」復活の理由は20個? 大型契約オプトアウトの可能性を否定
2019/09/28
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契約最終年の指揮官へ「辛抱強く向き合ってくれた。彼のおかげ」
シカゴ・カブスのダルビッシュ有投手が、昨年シーズン前に結んだ6年契約についてオプトアウト(破棄)しない考えを明らかにした。米公式サイト『MLB.com』が27日(日本時間28日)に伝えている。
ダルビッシュは昨季に右肘の骨棘除去手術を受け、完全復活を期して今季に臨んだ。しかし、前半は18試合に投げて2勝4敗、防御率5.01と苦しみ、好投しても自身に勝ち星が付かない不運にも見舞われた。
それでも、シーズン後半から成績は一変。クローザーのクレイグ・キンブレル投手から習ったというナックルカーブを使用し投球の幅を広げ、13試合で4勝4敗、防御率2.76と改善した。
キャリア通算でも60勝を突破し、日米通算2500奪三振もマーク。今季通算では6勝8敗、防御率3.98。178回2/3を投げて自身2番目に多い229奪三振を記録した(自己最多は2013年の277個)。
そしてシーズン終盤は「エース」として3試合連続2ケタ奪三振など奮闘を見せたが、チームが9月だけで9勝15敗(勝率.375)と急失速して5年ぶりにポストシーズン進出を逃した。
同サイトによれば、ダルビッシュはシーズン後半に調子を盛り返した理由が「20個はある」としながら、「カブスのおかげ。多くの人が忍耐強く、いつも助けてくれた」と周囲のサポートに感謝した。
その上で、「代理人と話さなければいけないが、妻と子どもはシカゴを愛している」とし、昨年2018年に結んだ6年1億2600万ドル(約136億円)の大型契約のオプトアウト(破棄)を「行わないだろう」と明言。フリーエージェントとして他球団に移籍する可能性を否定している。
また、今季で契約が満了となる指揮官のジョー・マッドン監督についても言及し、「彼は素晴らしい監督であるだけでなく、素晴らしい人間だ」としながら「自分に対して辛抱強く向き合ってくれた。だからこそ、彼のおかげで今とても気分が良く過ごせている」と感謝を語った。
来季が契約3年目。「この球団は自分にとって完璧」と話すカブスで、今季シーズン後半に見せた「エース」らしい投げっぷりを開幕から見せることができるか注目される。
なお、マッドン監督は今のところ「未来はまだ決まっていない」と話し、指揮官としてシーズンを終えたことで肩の荷を下ろしている。今週には編成総責任者のセオ・エプスティーン氏と話し合いの場を持っており、30日(同10月1日)までに結論が出るだろうとしている。