ドジャース、またもポストシーズン敗退。冷たい目にさらされるカーショウの苦悩「今は何もすることは出来ない」
2019/10/11
Getty Images
「しばらくはこの状態が続くかもしれない」
この日に先立ち、カーショウは今ディビジョン・シリーズ第2戦に先発し、6回3失点で負け投手になっている。サイ・ヤング賞を3回受賞し、現役最強左腕とも目されるカーショウだが、ポストシーズンではまるで別人のような不調ぶりがこれまでも度々報じられてきた。カーショウのシーズン別の通算成績を見ると、その差は明らかだ。
レギュラーシーズン:2274回2/3、169勝74敗、防御率2.44
ポストシーズン:158回 1/3、9勝11敗、防御率4.43
それにもかかわらず、カーショウを重大な場面で不慣れなリリーフに起用したデーブ・ロバーツ監督の継投采配にも批判は高まっている。カーショウとケリーの間に投げた前田健太がこのシリーズ無失点と結果を残しているだけに尚更だ。
ドジャース・ファンの暖かい後押しもあったとは言い難い。10回表に4点差のリードがついた途端、まだ試合が終わっていないにもかかわらず、球場から立ち去る人が列を作った。リリーフを告げるためにベンチを出たロバーツ監督にはヤジが飛んだ。10回裏のドジャースの最後の攻撃ではスタンドに空席が目立った。試合後の駐車場では、一部のファンがカーショウの名前と背番号がプリントされたシャツを車で踏みにじる姿までが映し出された。
カーショウは試合後に以下のコメントを残している。
「今は何もすることは出来ない。本当にひどい気分だ。だが、いつまでも頭を抱えているわけにはいかない。私は来年もここに戻ってくる。また同じように頑張るだけだ。出来ることなら毎年それを続けたい」
「今は何もわからない。しばらくはこの状態が続くかもしれない。もしかしたら乗り越えることは出来ないかもしれない。それはわからないが、春季キャンプはまたやってくる。私はそれに向けて準備をするだけだ」
角谷剛