「ピッチャーは青木の笑顔にご用心」ジャイアンツに完璧にマッチする青木宣親
サンフランシスコ・ジャイアンツの青木宣親は、これまで期待以上の活躍を見せている。
2015/06/15
Getty Images
期待を大幅に上回る活躍をしているサンフランシスコの背番号23番
2015年シーズン開幕時、青木宣親はジャイアンツにとって、「決して悪くない使い道のある選手」としか評価されていなかった。マイケル・モースに代わってレフトの守備につく外野手として、33歳になる青木と契約を交わしたのだが、これは少し疑問視される選択でもあった。195センチ・111キロもあるスラッガーの代わりに175センチ・81キロの小柄な青木が選ばれたからだ。
しかし、『スポーツ・ジャーナル』のソーニャ・エゴイアン氏は、青木をこのような例えを用いて、称賛している。
But pitchers are best advised to keep a close watch on Aoki’s cheery grin?when they don’t, he usually ends up on second base.
「青木の楽しそうな笑顔にピッチャーは決して油断してはならない。でないと、簡単に2塁まで行かれてしまうことになる」
青木にはモースのようなパワーはないが、それでも塁に出る能力、走塁の能力は高い。
ジャイアンツのブルース・ボーチー監督も、青木はモースに匹敵する活躍は十分に期待できると確信していた。
「もちろん、私だってパワー打者は好きだ。誤解しないでほしい。しかしそういう選手が手に入らないときは、とにかく塁に出て、そして走れる選手を獲得するのがベストだ。今年は出塁率とスピードを生かせる最適な選手を手にしただけだ」(ボーチー監督)
セイバーメトリクスの元祖、ビリー・ビーン氏が聞くとさぞ喜びそうな発言である。
今シーズンもほぼ3分の1が終わったが、青木はここまでホームラン2本(チーム第7位タイ)、長打率.413(チーム第8位)と、決してずばぬけてはいない。しかし.402という出塁率は、何とチームトップだ。