「ピッチャーは青木の笑顔にご用心」ジャイアンツに完璧にマッチする青木宣親
サンフランシスコ・ジャイアンツの青木宣親は、これまで期待以上の活躍を見せている。
2015/06/15
Getty Images
青木の走塁能力は「諸刃の剣」?
青木の積極的な走塁は、サンフランシスコ・ジャイアンツにとって、それほど注目される新兵器ではない。それより、ジョー・パニックが最近突然調子を上げてきたことや、また火曜日に若いクリス・ヘストンがノーヒット・ノーランを成し遂げたことのほうが話題になっている。
そして青木の走塁スタイルは、時には「諸刃の剣」とも言える。パイレーツ戦で、ランナーで塁にいた青木はライナー性の打球が放たれた瞬間に走り出し、ダブルプレーを招きチャンスをつぶしてしまった。ボーチー監督は冗談っぽくこう言った。
“We may have to nail him to the bag,”
「あいつは、ベースに釘で止めておかないといけないな」
“He’s a little aggressive at times,” Bochy added. Overall, though, Aoki has the green light on baserunning, and with 12 stolen bases on the year, it’s easy to understand why.
「青木は時々、積極的すぎることがある」と監督は語る。しかし青木にはほぼいつもサインなく走塁することが許されているし、実際、今シーズンすでに12個の盗塁を決めているのだからその理由も明らかである。
今年の青木の素晴らしい活躍を考えれば、ボーチー監督がオフシーズンに青木をロイヤルズから獲得したことも十分正当化できる。
しかしこの契約の正当化をサンフランシスコのファンに納得させたのは、青木がその年齢やこれまでの通算打率に関係なく、現在、好成績を収めているという事実である。
2010年、12年、14年とワールドシリーズを制覇したジャイアンツには、もちろんいつもスター選手が2、3人はいた。しかし決してハイレベルな選手がそろっているとは言えないチームだ。
それでも、これほどの成果を収められている理由は、シーズン中ずっと不振だった選手が、ここぞという大チャンスにしっかり仕事をしたり、また他の選手の不調を穴埋めしたり、さらにチームにとって予想以上の活躍をする選手が出てくるからだ。
今季、ジャイアンツにとって青木の存在は、まさにこの上記の例に該当する。
開幕前の期待以上に活躍しているという事実こそ、青木がこのジャイアンツというチームにほぼ完璧にマッチする選手であることの証明なのである。
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出典:”Nori Aoki is Possibly the San Francisco Giants’ Most Dangerous Weapon”@Sports Journal by Sonya Egoian, June 11, 2015