ナショナルズが球団史上初のリーグ制覇 その時、“主砲だった男”ハーパーが古巣に抱いた思いとは
2019/10/20
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自身は13年契約で同地区フィリーズ移籍し1年目から活躍。かつてともに戦った仲間へ「最高のものを望む」
ワシントン・ナショナルズが球団史上初めてナショナル・リーグを制した。そんな中、昨季限りでそのナショナルズをフリーエージェント(FA)で退団したスター選手、ブライス・ハーパー外野手が米メディアに思いを語っている。
ハーパーは2010年にドラフト全体1位でナショナルズに指名され入団。デビューした2012年から18年までの7年間で通算922安打、184本塁打、635打点、打率.279、OPS(出塁率+長打率).900をマークし、メジャー屈指のスーパースター、将来のMLBを背負って立つ選手として期待されてきた。
そして2018年シーズン終了後にFAとなると、FA市場の中で最大の目玉の選手として大きな話題となる。停滞する市場でなかなか移籍先が決まらなかったが、最終的にフィラデルフィア・フィリーズと13年総額3億3000万ドル(約368億円)という超大型契約を結びナショナルズに別れを告げた。
しかし、そのハーパーを主軸としていたナショナルズが、同じナショナル・リーグ東地区のフィリーズをねじ伏せてワイルドカードを獲得し、怒涛の快進撃でナ・リーグを制するまでに大躍進。ハーパーにとっては何とも皮肉な結末となる。
18日(日本時間19日)付けの米メディア『ジ・アスレチック』によれば、ハーパーは古巣のナショナルズについて「彼らとは一緒にプレーしてきた。自分は彼らに最高のものを望むよ。本当だ。マイク・リゾーGMをはじめ、球団に対して厳しく当たる気持ちはない。彼らは素晴らしいチーム。それが、彼らがあの場所(リーグ優勝)にいる理由だよ」とコメント。ともにプレーした仲間、組織に対して激励、称賛する言葉を口にしている。
そして、自身の移籍に対しても「彼らは彼らの決定を下し、自分も自分の決定を下した」と話し、「家族のために最善の決断を下したんだ。そして、フィラデルフィアにいることができてとても嬉しく思う。自分はいたいと思った場所にいる」と決断に後悔の思いは見えない。新天地での活躍へ前向きな姿勢を持ち続けている。