「野球一筋」はMLBで不利?複数スポーツ経験者より故障の確率高く 米大学が研究結果を発表
2019/11/09
Getty Images
球団の選手評価に影響か…日本選手のメジャー挑戦も困難に
2017年のNFLのドラフト1位選手32名のうち30名が複数スポーツ経験者だったことに比べると、MLBにはそれまで野球一筋だった選手の割合がまだ高い。
野球の盛んなカリフォルニア州やフロリダ州では、温暖な気候のせいで、選手は1年中野球をやろうとすれば出来てしまうことも関係しているかもしれない。MLB歴代史上最高選手の呼び名が高いマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンゼルス)はニュージャージー州出身で、高校時代は野球ができない冬の間はバスケットボール部で活躍していた。
米国でも以前に比べるとスポーツの専門化が進み、子供たちが早い段階で単一スポーツに集中する弊害が指摘されている。さらにこのような学術研究の結果が明らかになった以上、統計データを重視するMLBのチーム編成者たちが選手の評価に野球以外のスポーツ歴を加えることは予想に難くない。
高校部活動の事情が異なるのでやむを得ないことではあるが、日本人プロ野球選手で高校時代に野球以外のスポーツをやっていた例は少ないだろう。特に甲子園に出場するような高校は1年中野球漬けの生活を送っていることは容易に想像できる。
それが日本野球の高い技術を支えていることは間違いないが、あるいは野球一筋の高校生活を送ったことが今後日本人選手のメジャー挑戦にかえって不利に働くことになるかもしれない。
1 2