“前代未聞”元本塁打王が二刀流挑戦へ 218発大砲が意欲「腕は非常に良い」編成上の価値にも自信
2019/11/19
Getty Images
16年に47本塁打でタイトル獲得
ボルティモア・オリオールズからフリーエージェント(FA)となったマーク・トランボ内野手が来季、投手に挑戦する可能性が浮上している。米メディア『The Score』が16日(日本時間17日)、伝えている。
かつては本塁打王に輝いたスラッガーが、活躍の場をマウンドに広げるかもしれない。同サイトによると、オリオールズからFAとなったトランボが来季、投手に挑戦する可能性があるとのこと。本塁打王が二刀流に挑戦するとなれば、前代未聞の事態になる。
現在33歳のトランボは2004年にロサンゼルス・エンゼルスからドラフト18巡目(全体533位)で指名されてプロ入り。その際は投手としての指名だったが、肘の状態に問題があり、ポジションを変更することになった過去がある。
その後2010年にエンゼルスでメジャーデビューしたトランボは球界屈指の長距離砲として活躍。16年に47本塁打を放って最多本塁打のタイトルを獲得し、6度のシーズン20本塁打以上をマークして通算218発。高い打率や出塁率を残すタイプではないが、パワー満点のスラッガーだ。
二刀流挑戦の可能性についてトランボは、「僕の腕はまだまだ非常に良い状態で、26歳くらい(の状態)だと思っている。実際にプレーができるのならば、多くのチームが二刀流選手の可能性を探りたいと思うよ」と述べている。
また、「もし、少しでも投打の両方をこなせるならば、それは非常に価値のあることだと思う。それを可能にするには、高いレベルでの実力が必要になるけどね」 とコメントし、二刀流に前向きな姿勢であることを伝えた。
来季からはロースター枠が従来の25人制から1枠広がって26人制に拡大。チーム編成にも変化が予想される中で、トランボは二刀流選手としてプレーし、FA選手としての価値を高めたいようだ。
しかし、16年にミルウォーキー・ブリュワーズでナ・リーグ本塁打王に輝いたクリス・カーター内野手(現メキシカンリーグ)のように、三振が多く、確実性の高くないスラッガーとの契約を敬遠する風潮もある。確実性が高いとは言えないトランボだが、二刀流挑戦が新天地への道を切り開くことになるだろうか。