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アストロズの“サイン盗み疑惑”、調査範囲を過去3シーズンに拡大「可能な限り徹底的に」

2019/11/23

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アストロズのオーナーはコメント拒否

 メジャーリーグ機構(MLB)は、ヒューストン・アストロズの「サイン盗み疑惑」について調査範囲を拡大し、過去3シーズンに渡って調べることになった。米スポーツ専門サイト『ESPN』が22日(日本時間23日)、伝えている。
 
 アストロズのサイン盗みについては、球団史上初のワールドシリーズ制覇を達成した2017年に疑惑が浮上。先週には当時アストロズに所属していたマイク・ファイアーズ投手(オークランド・アスレチックス)が「本拠地で中堅バックスクリーン方向に設置されたカメラを使用してサインを盗んでいた」と発言し、さらに今季のポストシーズンでもダグアウトから相手投手の球種を打者に伝えていたとの報道がされていた。
 
 同サイトによれば、MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏は21日(同22日)に行われたオーナー会議の後、「可能な限り徹底的にアストロズの状況を調査する」とコメント。「2017年について分かっているものだけでなく、18年と19年についても範囲を拡大する。球界の関係者、元従業員、他球団と話をしていく」とした。
 
 その上で、現在のところ同疑惑で調査されているのはアストロズのみだと言及。「全30球団のフィールド上での戦いが“完全性”のあるものであることが重要であると認識している。そしてこの分野で問題が発生した場合、しっかりとした懲戒処分が必要であることは業界全体で幅広い支持が得られている」と、球界への影響を考慮し厳しい目で見ていく考えを示した。
 
 マンフレッド氏は、2017年9月にニューヨーク・ヤンキースの捕手からサインを盗むため「アップルウォッチ」を使用したとしてボストン・レッドソックスに罰金を科した経験がある。この際に同氏は「野球をはじめ全てのスポーツにとって、プレーの完全性を確保する方法としてテクノロジーの使用を規制することは“チャレンジ”である」と発言。それ以来、違反に対してはドラフト会議での権利はく奪の可能性を含め深刻な制裁が科せられるとも30球団には通知されている。
 
 アストロズへの疑惑が深まり調査範囲が広げられる中、同球団オーナーであるジム・クレイン氏は20日(同21日)にコメントを求められたがコメントを拒否。これを受けてマンフレッド氏もクレイン氏らとの会談を拒否している状況であり、調査によって真実が明らかになることで今後球界がより良い方向に進むことが望まれる。



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