田中将大、炎上も 「一度の炎上で性急な判断を下すべきではない」地元名門紙は冷静
ニューヨークのメディアは厳しい。昨日まで持ち上げた選手にも、調子を落とせば手のひら返しの辛辣な批評も茶飯事だ。しかし、伝統ある『ニューヨーク・タイムズ』は炎上した田中にも慎重な論調だ。
2015/06/23
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5回7失点炎上もヒジへの不安は否定
同じ選手に対しても、結果の良し悪しで論調がガラリと変わることも珍しくないニューヨークのスポーツメディア。現地21日のタイガース戦で乱調だったヤンキースの田中将大には、厳しい論調の報道も目に付いたが、1851年創刊でリベラルな論調が特徴の『ニューヨーク・タイムズ』は性急な結論に奔ることなく冷静だった。
田中はこの日、自己最多の3本塁打を浴び、5回で被安打10の7失点と炎上した。故障者リスト明けから3試合連続で好投を披露したため、すっかりトーンダウンしていた彼のヒジの状態への不安の声も再燃し始めている。同紙もこのことには触れている。
He is throwing with a tear in an elbow ligament in his pitching arm that can theoretically tear further on any pitch, at any moment. Every time he has an outing like this, every time he shows the slightest sign of weakness or vulnerability, the questions and the speculation and the anxiety come rushing back.
彼はヒジの損傷を抱え投球しており、いつそれが悪化しても不思議ではない。今回のように乱調だと、少しでも弱さや脆さを見せると、疑問や憶測、そして懸念が湧き上がってくる。
試合後、田中はヒジの状態を記者団に聞かれると、通訳がそれを伝える前に田中は頭を振って故障再発を否定した。
ヤンキースは常に田中のヒジの状態を注意深く見守っている。ジョー・ジラルディ監督によると、速球の球速は91-93マイル出ており、今回の登板から体調に関する心配の種は何も見当たらないそうだ。