プレミア12代表の有望株もトレード候補に? 「スター育成」「大物選手獲得への駒」球団の悩める選択
2019/11/30
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ヤンキースでは球団No.1プロスペクトの名前をピックアップ
MLBの各球団が抱えるプロスペクト(若手有望株選手)たちは、その球団の将来を担う可能性があるとともに、他球団の大物選手とのトレード要員となる可能性もある。米公式サイト『MLB.com』では29日(日本時間30日)に各球団のトレード要員となりうるプロスペクトを特集した。
同サイトでは、全30球団からトレード要員となる可能性があると予想されるプロスペクトを1人ずつピックアップし紹介。中には「第2回WBSC世界野球プレミア12」の代表に選ばれた選手も名を連ねている。
ボストン・レッドソックスのボビー・ダルベック内野手は、球団の若手有望株ランキング2位に位置付けられた選手で、プレミア12の米国代表では中軸として打率.250、2本塁打、8打点、OPS(出塁率+長打率).864と活躍(プレミア12での登録名は「ロバート・ダルベック」)。日本戦では先発の高橋礼投手から適時二塁打を放った。
アリゾナ州立大時代の2016年にドラフト4巡目でレッドソックスに指名されたダルベックは、4年目の今季は2Aと3Aに在籍し、計135試合で打率.239ながら27本塁打、73打点と長打力を発揮。自身初めての舞台となった3Aでも7本塁打と順調にステップを踏んでいる。
同サイトも、24歳のダルベックについて「優れたパワーと守備力を持っている」と評価。守備位置は三塁となっているが、レッドソックスでは23歳のラファエル・デバース内野手が今季153試合に出場して32本塁打と大活躍しているため、「チャイム・ブルーム新GMが重要な取引をしたい場合はダルベックが魅力的な駒になるだろう」とした。
また、ニューヨーク・ヤンキースでは球団の若手有望株ランク1位のデイビー・ガルシア投手が挙がっている。ドミニカ共和国出身で20歳のガルシアは、今季1A+、2A、3Aとスピード昇格した。キレのあるカーブと96マイル(約154キロ)に及ぶ速球を武器としている。
しかし、まだ未熟な部分があり自分の能力をどのように使うかを模索している段階だという。2010年代にリーグ優勝がなく、是が非でも世界一を奪還したいヤンキースにとっては、ガルシアを手放してでも大物選手の獲得に動くこともあり得そうだ。
そして、このヤンキースからトレードでシアトル・マリナーズに加入したジュスタス・シェフィールド投手も名前も連ねた。球団有望株ランク9位につけている23歳の左腕シェフィールドは、今季マイナーで7勝を挙げ、メジャーでも8試合に登板した。
同サイトでは、「来季は先発ローテーションの一角になる可能性がある」と期待されているが、「ジェリー・ディポートGMが来季上位進出を狙うとするなら、(シェフィールドを)動かすことも恐れないだろう」とトレードの大きな駒に立てる可能性もあると指摘している。