大味も破壊力あるアストロズ打線と対峙する田中将大 カギは制球力の修正
21日タイガース戦に登板し、5回を10安打7失点で3敗目を喫した田中将大。次戦は得点力が高いアストロズとの一戦だ。田中の修正能力、適応力が問われる試合になる。
2015/06/24
Getty Images
田中の修正能力が試される機会に
逆に目立ったのは制球難だ。
DLから復帰後の3試合はすべて7回2失点以内のハイクオリティースタートを続けていた。その3試合ではいずれも無四球だったが、このタイガース戦では2四球。特にひっかかり気味に右打者の外角低めへ大きく外れる球や、逆球も目についた。
ジョー・ジラルディ監督も「健康面に対しての不安は抱いていない。彼の球速は普段と比べても劣っていなかった。制球の問題だ」と試合後に述懐している。
今季、1イニングもたずに8失点KOを喫したマリナーズの大エース、フェリックス・ヘルナンデスの名前を挙げ「彼らも人間なんだ。そういう日もあるさ」とかばった。
そういう日だったのか、どうかは次戦の内容にかかってくる。
地元紙ニューヨーク・タイムズは田中が右肘のじん帯に部分損傷を抱えているために「こういう投球をするたびに、心配する声が挙がり続ける」と指摘。爆弾を抱えるエースは、1試合炎上しただけに、必要以上に周囲が反応してしまう状況にあるのは事実だろう。
アリーグ西地区首位を走るアストロズは、大味だが破壊力ある打線が持ち味。チーム打率.240は30球団中26位なのに対し、チーム本塁打104本は30球団断トツトップで、チーム得点317も30球団中4位に位置する。
昨季首位打者ホセ・アルトゥーベや、昨季序盤までは田中と新人王争いを演じ、すでに12本塁打のジョージ・スプリンガーら若くて生きのいい打者がそろっている。加えて敵地ミニッツメイド・パークは室内ドーム球場のため、風など外環境の影響は受けない。
緻密に攻めれば打ち取れるが、一歩間違うと大ケガを負わされる打線。その打線に対してごまかしの効かない、ガチンコインドア勝負。中5日という期間でどこまで修正ができるのか。そして、田中の右腕は本当にもう大丈夫なのか。
田中の持ち味である適応、修正能力。さらに右腕のコンディション。この2つが大きく試される一番となる。
ベースボールチャンネルのフェイスブックはこちら→
ベースボールチャンネルのツイッターはこちら→