大型補強も再び空中分解の危険性も? レッドソックス低迷の原因
昨年オフに大型補強を敢行し、開幕前は優勝候補にもあがったレッドソックスが低迷している。チームはまたもや、空中分解の危険性が出てきた。
2015/06/27
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昨年オフ大補強も、最下位に低迷
『事件』は6月17日のレッドソックス対ブレーブス戦におきた。レッドソックスの三塁手パブロ・サンドバルは、7回、試合途中でクラブハウスにあるトイレに行った際、ロッカーに置いてあるスマートフォンに手を伸ばしてしまった。
そして『インスタグラム』をチェックし、さらにはアップされていた写真について『いいね!』を押してしまったのだ。
レッドソックスのファレル監督は今年2月のキャンプの中、携帯電話の使用に関するミーティングを開いた。そして試合中の『スマホいじり』は絶対禁止と、厳格なルールを設けたばかりであった。
これによりサンドバルは翌日の試合を、ルールを破った罰として出場停止に。昨年オフ、レッドソックス復活の柱として5年9500万ドルで移籍したサンドバル。そんなチームの期待を背負った主砲が、まさかの『スマホいじり』。メディアはここぞとばかりに、サンドバルの気の緩みを非難した。
しかし、これは今のレッドソックスを象徴する出来事であり、チームの士気が著しく低下していることを意味している。レッドソックスはオフに積極補強を展開したにもかかわらず、現在アリーグ東地区の最下位(6月25日現在)。激戦区の東地区で、唯一取り残されてしまっている状態だ。
Yahooスポーツの記者ジェフ・パッサンは、今回の出来事を” Scape panda”(スケープ・パンダ)と表現。『スケープゴート』(はけ口という意味)という言葉と、サンドバルのニックネームである『パンダ』という言葉をミックスさせ、チームの雰囲気が悪いことを、サンドバルに押しつけている様子を揶揄した。
40歳のクローザー上原浩治も「皆、どこにモチベーションを持っていっていいのか、わからなくなっているようにみえる」とコメントしているように、サンドバルがとってしまった行動は、チーム全体の『氷山の一角』なのかもしれない。