大型補強も再び空中分解の危険性も? レッドソックス低迷の原因
昨年オフに大型補強を敢行し、開幕前は優勝候補にもあがったレッドソックスが低迷している。チームはまたもや、空中分解の危険性が出てきた。
2015/06/27
Getty Images
低迷の最大の要因は先発陣
チェリントンGMはチームを構成する際、選手個人の性格を重要視することで有名だ。もちろん選手としての能力も大切だが、同時にチームへの忠誠心や協調性、勝利への意欲も査定する。そんな方針を貫いてきたチェリントンが、リスクを承知でラミレスを獲得した。しかしながら現段階では、それが『凶』と出てしまっているようだ。
新戦力の2人がやり玉に挙げられてしまっているものの、レッドソックス低迷の真の要因は、先発投手陣にある。レッドソックスの先発防御率4.77(6月25日現在)は、アリーグダントツの最下位。オフに獲得した先発投手たちのリック・ポーセロ、ウェイド・ミリー、ジャスティン・マスターソンがいずれも期待外れだ。
『Yahooスポーツ』のジェフ・パッサン記者は、
The Red Sox’s biggest problem is their pitching, and for that they need to dip into the free-agent market, something that ownership is loath to do, as evidenced by their underwhelming bids for Jon Lester.
レッドソックスの最も大きな問題は投手陣だ。そして彼らは(投手を補強する為に)FA市場に積極的に参入する必要がある。ただし(昨年オフ)ジョン・レスターの獲得を見送ったように、オーナー連中は嫌がるだろう。
と、エース級の先発投手の獲得に消極的だったことを指摘している。残念ながら現在のレッドソックスは、2011年の終盤や12年の様な悪循環に入ってしまっているようだ。
そんなネガティブな話題ばかりで、ボストンのファンにとってはつらい状況かもしれないが、明るい話題もある。
22歳のベッツが、1番センターに定着。ハツラツとしたプレーは、まるで一服の清涼剤のようだ。今後数年は、フェンウェイパークのセンターは安泰だろう。さらに、マイナーに控える有望株も充実しているのも心強い。毎年優秀な若手を輩出するシステムは、カージナルスと並んでメジャー屈指。地盤はしっかりしている。田澤と上原の黄金リレーもまだまだ健在だ。
レッドソックスは人気チームだけに、低迷すると全米中のメディアの格好の餌食になってしまう。今が一番つらい時期だが『パニックボタン』を押すには早すぎる。ボストンのファンは、2013年のドラマのようなストーリーを期待している。
“10 Degrees: This is why Red Sox are unlikely to blow up roster amid another disastrous season” @ Yahoo Sports by Jeff Passan June 22, 2015
“Report: Ramirez’s attitude has ‘irked’ Red Sox veterans” @ FOX sports by Steve DelVecchio June 24, 2015
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