独自の戦術、経済効率重視、ダブル本拠地案…筒香嘉智が加入するタンパベイ・レイズはどんなチーム?
2020/01/17
Getty Images
悩みの種は低迷する観客数
レイズの悩みの種は本拠地トロピカーナ・フィールドの観客数が減り続けていることだ。6年ぶりのプレーオフ進出という快挙を成し遂げたにもかかわらず、2019年シーズンの平均観客数は1万4734人でメジャーワースト2位と低迷した。観客数の下落傾向はMLB全体にも言えることではあるが、レイズはその中にあっても、2012年から2017年までの6年連続でメジャー最下位の不名誉な記録までも作っている。
ちなみに2018年と2019年の両シーズンにおいてレイズよりさらに少ない観客数でメジャー最下位だったのは同じフロリダ州にあるマイアミ・マーリンズだ。
レイズはここでも独自の経済効率重視とも呼ぶべき方針を取っている。観客数を増やすより、1人当たりの単価を上げようとしているのだ。トロピカーナ・フィールドは2019年シーズンから最大観客席数を現在から5000席以上削減した。削減後の最大観客数は2万5000人ほどで、他の全てのメジャーリーグ使用球場から比べると、格段に少ない最小規模の球場となった。削減されるのは主に上階の低価格席で、高価格帯の席を逆に増やしている。
この方針への評価はともかくとして、筒香はNPB時代よりはるかに少ない観客の前でのプレーを余儀なくされることになるだろう。
【次ページ】ダブル本拠地案は打開策となるか