“史上最強のカナディアン”が永久欠番に ロッキーズがウォーカー氏の「33」を認定、殿堂入り後押しなるか
2020/01/18
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実績抜群も…打者天国でのプレーが影響。今年がラストチャンス
コロラド・ロッキーズが、かつて所属したラリー・ウォーカー氏の背番号「33」を永久欠番にすることを発表した。米公式サイト『MLB.com』が17日(日本時間18日)、伝えている。
かつてコロラドで猛打を奮ったカナダ人スラッガーが、新たな名誉を得た。ロッキーズは95年から04年途中までプレーしたウォーカー氏の背番号「33」を永久欠番にすることを発表。球団からは、同時期に活躍したトッド・ヘルトン氏の背番号「17」以来の欠番指定となる。
89年にモントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)でデビューしたウォーカーは、好打好守のスラッガーとして活躍。ロッキーズ移籍後はさらに猛打を奮い、打率.350以上が4度、OPS(出塁率+長打率)1.000以上が6度もあった。
通算成績は打率.313、2160安打、383本塁打、1311打点、OPS.965、230盗塁。安打数、本塁打数、打点全てでカナダ出身者最高記録となっている。“史上最強のカナディアン”の愛称でも親しまれたウォーカーだが、名実共にカナダ史上最強のスラッガーで間違いないだろう。
加えて、ゴールドグラブ賞も7度受賞しているウォーカー。実績は抜群だが、それでも未だに米国野球殿堂入りを果たせないでいる。ロッキーズ本拠地のクアーズ・フィールドがメジャー屈指の打者天国であり、打撃成績が球場の恩恵を大きく受けていることが理由だ。
ウォーカーは今年が殿堂入り資格最終年となっており、記者投票での殿堂入りはラストチャンス。資格最終年は得票率が上がることも多く、昨年はエドガー・マルティネス氏が有資格10年目で悲願の殿堂入りを飾っていた。
資格を得てからウォーカーは得票率を徐々に伸ばし、昨年は54.6%まで到達した。殿堂入りとなる75%まではあと20%ほどの伸びが必要だ。数値としてはやや厳しいとも考えられるが、ロッキーズの永久欠番指定が後押しすることになるだろうか。
なお、カナダ出身選手で殿堂入りを果たしているのは通算284勝のファーガソン・ジェンキンス投手(シカゴ・カブスなど)のみ。ロッキーズから殿堂入り選手が出れば史上初となる。