「偽物は掲げたくない」ドジャースは屈辱の称号に興味なし アストロズに怒りも“正々堂々”シーズンへ
2020/01/26
Getty Images
指揮官は「イライラ」打ち込まれ批判浴びた投手たちを思いやる
三塁を守り、打線でも中軸を担っていたジャスティン・ターナー内野手は「トロフィーは欲しくない」と語り、「スタジアムに“偽物”のバナー(旗)は掲げたくないんだ。自分たちはワールドシリーズで勝つことができなかった。だからそれは望んでいないよ」と、あくまでシリーズで敗れたにもかかわらず、今さらその称号を受け取る意思はないとの姿勢を示している。
また、ターナーは「我々は2020年のシーズンに向けて準備をし、“正しい方法”で戦いながらそれ(ワールドチャンピオンの称号)を手に入れたい。(ワールドシリーズで勝ったら)フィールドでシャツを着て、帽子をかぶり、誰かがMVPになって車をもらい、ロッカールームでシャンパンファイトをして、チャンピオンリングの大きさを調整する。そしてロサンゼルスのダウンタウンでパレードを行う。“正しい方法”でね」と、正々堂々ということを強調しながら、改めて1988年以来遠ざかっているワールドシリーズ制覇を目標に掲げた。
ドジャースを指揮するデーブ・ロバーツ監督は、アストロズのサイン盗みについて「イライラする」と怒りをあらわにしながら、「クレイトン・カーショウ、ダルビッシュ有(現シカゴ・カブス)、ケンリー・ジャンセンにとっては特に気分が悪いだろう」とコメント。当時ワールドシリーズで打ち込まれ、多くの批判を浴びた投手たちを思いやっている。
これまでに、アストロズのサイン盗みに関連して、当時アストロズのベンチコーチを務めていたアレックス・コーラ氏がボストン・レッドソックスの監督を解任され、ニューヨーク・メッツでも新監督として期待されたカルロス・ベルトラン氏が就任直後に解任されるなど複数のチームで影響が出ている。2020年のシーズンを直前に控え、アストロズへの風当たりが厳しいものになるのは間違いないが、ドジャースなどその他のチームは、怒りを胸に秘めながらも今季の戦いに照準を合わせて歩みを進めている。