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MLBの牽制ルールが変わる? 行き過ぎたパワー重視から“スモール・ベースボール”復権の足掛かりとなれるか

2020/03/06

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昨季独立リーグで既に実験済み

 MLBが牽制球に関するルール変更を2020年シーズンからマイナーリーグで適用を開始すると野球専門誌『ベースボール・アメリカ』がリーグ関係者からの情報として報じている。MLBからは正式な発表はされていない。
 
 報道によれば、変更後のルールでは、投手は牽制球を投げる際にプレートから足を外すことが必須になる。つまり、左投手が軸足をプレートに置いたまま、振り上げた右足を一塁方向に踏み出して牽制球を投げることができなくなる。かつてニューヨーク・ヤンキースのアンディ・ペティット元投手がこのタイプの牽制球の名手とされ、キャリア通算で98個の牽制アウトを記録している。さらに、投手がプレートに軸足を置いて反転し、二塁に牽制球を投げることもできなくなる。
 
 変更ルールはまず1Aアドバンスド以下のリーグで導入されると『ベースボール・アメリカ』は伝えている。その1つであるフロリダ・ステートリーグ(1Aアドバンスド)では既にロボットによるストライク・ボール判定(ABS)の今季からの導入が決まっており、牽制球に関するルール変更もそれとセットであるとする声もある。
 
 ABSと牽制球の変更ルールはどちらも、MLBからの依頼により、独立リーグであるアトランティック・リーグで昨季後半からすでに試験運用されている。
 
 MLB関係者によれば、牽制球のルール変更はアトランティック・リーグにおける試合で盗塁が増えるなどの現象をもたらした。ランナーは牽制球を恐れずにリードを広げることができ、さらに盗塁のスタートもしやすくなった。変更ルール適用前には1試合平均1.03個だった盗塁の試みが、適用後には1.69個に増えた。
 
 盗塁成功率そのものも適用前の75%から81%に増える一方で、ダブルプレーは1試合平均0.82個から0.63個に減っている。

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