“2度目のメジャーデビュー”へ。元外野手が160キロ左腕に変貌し奮闘中 指揮官「これから良い日がたくさんある」
2020/03/08
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2017年に投手転向。3年間で防御率が5点以上改善
クリーブランド・インディアンスのある選手が、リリーフ投手としてメジャーのマウンドを目指している。かつて外野手としてメジャー通算372試合に出場し271安打、12本塁打を放ったキャリアを持つ左腕のアンソニー・ゴース投手は、2017年から投手に転向。今季も投手としてスプリングトレーニング(春季キャンプ)に参加し、持ち味を発揮しながらアピール中だ。
現在29歳のゴースは2012年に外野手としてトロント・ブルージェイズでメジャーデビューを果たし、3シーズンで計202試合に出場。その後、2015年にデトロイト・タイガースに移籍して1年目からキャリア最多の140試合に出場し、シーズン123安打を放つ活躍を見せた。しかし、30試合の出場に終わった2016年シーズンを最後に「外野手」に別れを告げることになる。
転機は2017年。タイガースのノンロースター選手としてスプリングトレーニングに「投手」として参加し、新たなスタートを切った。その年は1A+クラスで11試合に登板して0勝2敗2ホールド、防御率7.59に終わりフリーエージェント(FA)となる。
オフに一旦はテキサス・レンジャーズとマイナー契約を結びながら、10日後にはヒューストン・アストロズに移籍。しかし、年をまたいで翌2018年3月に再びレンジャーズと契約しシーズンを過ごすことになった。レンジャーズ傘下では1A+と2Aで計28試合に登板して、マイナー初勝利と初セーブを含む2勝0敗6ホールド1セーブをマーク。防御率も5.19と改善を見せた。
すると、オフにインディアンスと契約。昨季2019年シーズンは、再び傘下マイナーの1A+と2Aクラスで登板。ここでいよいよ大きなステップを刻む。左肩や右ふくらはぎを負傷しながら、前年よりも多い32試合に登板し、1勝4敗1ホールド4セーブとキャリア最多のセーブ数をマークしながら防御率は一気に2.48と2点台に乗せた。
そして迎えた2020年。ゴースはノンロースターとしてスプリングトレーニングに参加し、ここまで5試合に登板して0勝1敗2ホールド、防御率7.71。しかし、米公式サイト『MLB.com』によれば最速100マイル(約161キロ)、常時96マイル(約154キロ)~98マイル(約158キロ)という速球を投げ込んでおり、インディアンスの編成責任者クリス・アントネッティ氏に「継続的な進歩を見るのはエキサイティングだ」と言わしめている。