イチロー氏が「最高の移籍1年目を送った選手」に選出 マダックス氏、ボンズ氏など“レジェンド”の名も
2020/03/10
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史上2人目の新人王&MVPをダブル受賞、01年の衝撃は色あせず
フリーエージェント(FA)制度などで移籍し、1年目から大活躍を見せた選手について米公式サイト『MLB.com』が9日(日本時間10日)、特集記事を発表。シアトル・マリナーズなどで活躍したイチロー氏らが取り上げられた。
このオフはゲリット・コール投手(ニューヨーク・ヤンキース)やアンソニー・レンドーン内野手(ロサンゼルス・エンゼルス)らFAの目玉選手が続々と巨額契約を締結。超高年俸を獲得することになったが、その一方で、移籍先の新たな環境に適応しなければならないといった課題もある。
特にヤンキースなど大都市に本拠地を置く球団への移籍は、大きな重圧によって成績ダウンを招くことも少なくない。移籍にはリスクも付き物だが、同サイトではFAなどで新たに契約を結び、1年目から大活躍を見せた選手たちを特集。名だたるレジェンドが取り上げられた。
唯一の日本人選手として選出されたのはイチロー氏。FA制度とは異なり、オリックス・ブルーウェーブからポスティング制度を利用して2000年11月にマリナーズと3年契約を結んでMLB入りした。1年目から打率.350、242安打、56盗塁と驚異的な成績でアメリカン・リーグ新人王、リーグ最優秀選手賞(MVP)をダブル受賞。これは史上2人目の快挙だった。
マリナーズでイチロー氏の加入前に背番号「51」でプレーしたランディ・ジョンソン投手も移籍1年目から大活躍を見せた選手だ。98年12月にFAでヒューストン・アストロズからアリゾナ・ダイヤモンドバックスに移籍すると、99年は17勝9敗、防御率2.48、364奪三振の成績で自身2度目のサイ・ヤング賞を受賞した。
他にも92年12月にアトランタ・ブレーブスに移籍したグレッグ・マダックス氏(93年に20勝10敗、防御率2.36)、96年12月にトロント・ブルージェイズと契約を結んだロジャー・クレメンス氏(97年に21勝7敗、防御率2.05)を選出。両投手ともに移籍1年目にサイ・ヤング賞を受賞している。また、野手ではバリー・ボンズ氏、アレックス・ロドリゲス氏らも選出された。
00年前後に契約した選手が多く取り上げられて一方で、18年3月にボストン・レッドソックスへ移籍したJ.D.マルティネス外野手も選出。移籍1年目から打率.330、43本塁打、130打点と活躍し、世界一の原動力となった。オフにはFAになることも可能だったが、残留を選択した。今季も主砲として活躍が期待されている。