大谷翔平は「投手復帰」へ投球練習を継続 開幕延期でエンゼルスGM「開幕前には90球投げられる」
2020/03/14
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キャンプ地でも本拠地でも選手たちに十分な環境を用意
新型コロナウイルスの米国内での感染拡大を受けてメジャーリーグは未消化のオープン戦中止、レギュラーシーズン開幕延期が発表された。それでも、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手は「二刀流」として投手復帰に向けて引き続き調整を行っていく方針であることが分かった。米公式サイト『MLB.com』が13日(日本時間14日)、伝えている。
エンゼルスは、メジャーリーグが発表した「残りのスプリングトレーニング(春季キャンプ)の地にとどまるか、または別の場所で過ごすか選択できる」という声明を受けてどのような判断を下すのか正式に発表をしていないものの、同サイトによれば、ビリー・エップラーGMは5月中旬の投手復帰を目指す大谷について「投球プログラムを継続する」と発表した。
また、エップラーGMは「今のところエンゼルスの選手もスタッフも新型コロナウイルスの症状を示したり、検査を受けたりはしていない」とコメント。疾病対策予防センターが、症状がありウイルスに感染している可能性がある人のみを検査することを推奨しているためだが、「この環境の中でMLBと組合は選手やスタッフにとって何が最善か議論している。我々の仕事は、手順を追って対応していくこと」と、人命を最優先に考え常に最善を尽くしていく姿勢を示している。
エンゼルスは、キャンプ地の滞在を選択した選手のためにコーチ陣の体制を維持する。選手たちは打撃練習と守備練習を行うことができ、投手に関してはブルペン投球が可能。大谷もこの中での調整が行われると思われる。その他、選手全員がウエイトトレーニングやコンディション管理をしながら、医療支援や食事による栄養管理を受けることができる環境を整えているという。また、カリフォルニア州アナハイムにある本拠地エンゼルスタジアムで調整することを選択した選手たちにも同じような環境が提供される。
エップラーGMは大谷について「準備ができたら、打者と対戦できるだろう」と発言。これまでのスプリングトレーニング期間中はずっとブルペン投球を行ってきていたが、同氏は「2週間、3週間、場合によっては4週間の時間が与えられた場合は、75球は投げられるようになるまで十分な時間となる。おそらく、シーズン開幕前には90球を投げられるようになるだろう」と見通しを語った。
それでも、最も重要視するのは選手たちやスタッフ全員の安全。エップラーGMは「MLBと組合のやり取りは、選手の安全が最前線にある。レギュラーシーズンをプレーする準備を整えるため、普段通りのレベルで必要な調整を行っていく」と、開幕がいつになるにせよ、選手たちが万全の状態でシーズンを迎えられることを念頭に考えている。