ドジャース、若き大砲ピーダーソンのトレード話が再燃「厄介な立場」 外野手壊滅のヤンキースが獲得動くか
2020/03/15
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オフに18年MVPベッツ補強、ピーダーソンは同時期にエンゼルスに移籍するはずが破談
外野手に故障者が続出するニューヨーク・ヤンキースが、ロサンゼルス・ドジャースのジョク・ピーダーソン外野手をトレードで獲得する可能性が浮上している。米メディア『12UP』が14日(日本時間15日)、伝えている。
メジャーリーグは新型コロナウイルスの米国内での感染拡大を受けてオープン戦の中止や開幕の2週間延期が現時点で決まっている。各球団の選手たちは、スプリングトレーニング(春季キャンプ)の地に残るか、本拠地や自宅で過ごすかを選択することになった。
そんな中、ヤンキースとドジャースの間でトレード話が浮上している。
ドジャースはオフにボストン・レッドソックスとのトレードで2018年アメリカン・リーグ最優秀賞(MVP)のムーキー・ベッツ外野手を獲得。メジャー屈指の外野手を手に入れたことで走攻守の面で戦力が強化された。
しかし、このベッツ獲得を受けて同サイトは「ピーダーソンとしては厄介な立場になった。ドジャースとしては外野手の余剰のため、彼を再びトレードすることを検討するかもしれない」と伝えている。この“再び”というのは、ベッツ加入と同時期にロサンゼルス・エンゼルスとのルイス・レンヒフォ内野手を交換相手としたトレードが破談となったためだ。
ピーダーソンはメジャー6年目の昨季、149試合に出場して打率.249、36本塁打、74打点、OPS(出塁率.339+長打率.538).876をマーク。打率こそ例年低いが、本塁打はキャリア最多を更新し、OPSは最近4年で3度目の.800超えで27歳という年齢からもこれから脂が乗って飛躍が見込まれる段階だ。
それでも、ドジャースにはベッツの他にも昨季ナ・リーグMVPを獲得したコディ・ベリンジャー、昨季加入したA.J.ポロック、主に上位で打線を引っ張るクリス・テイラーと有力な外野手が揃っている。マイナーにも有望株が豊富にいることから、長打力がありながら確実性に欠けるピーダーソンはトレードで活用できる駒として数えられる存在となっている。
一方、ヤンキースはジャンカルロ・スタントンが右ふくらはぎ負傷、アーロン・ジャッジが右肋骨の骨折、アーロン・ヒックスも右肘手術でいずれも開幕絶望となり外野手が壊滅的。開幕延期で回復期間に“猶予”があるものの、全員が同時に復帰し揃うことはまず考えられないため早急な補強が必要とされている。通算123本塁打の実績と若さを併せ持つピーダーソンは是が非でも欲しいところだ。
もしピーダーソンのヤンキースへのトレード移籍が実現する場合、同サイトは「ドジャースは大きな見返りを要求するだろう」とし、その候補としてヤンキース球団有望株ランク9位のアンソニー・ボルペ内野手、同10位のルイス・メディーナ投手、同11位のアルベルト・アブレイユ投手を挙げている。
シーズン開幕時期は現時点で定かではないものの、開幕へ向けて戦力を整える期間はその分延びた。選手たちのコンディション維持とともに、両チームがそれぞれの久しぶりの世界一へ向けて動きを見せるか注目だ。